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「私の葬式には来ないで」と言い残し亡くなった母。葬儀の日、親戚から聞いた母の本当の気持ち【短編小説】

私の葬式には来ないでと言い残し亡くなった母葬儀の日親戚から聞いた母の本当の気持ち短編小説

本記事はフィクションです。物語の登場人物、団体、名称、および事件はすべて架空のものであり、実在のものとは一切関係ありません。

犬猿の仲

昔から、私と母は「犬猿の仲」でした。

顔を合わせれば口論ばかりで、私は二十歳を過ぎると逃げるように実家を飛び出しました。

数年に一度、義務感で帰省しても、結局は些細なことで言い合いになり、不機嫌なまま別れる。

そんな関係が十数年も続いていたのです。

母が病に倒れたと聞いた時も、素直に心配する気持ちよりも、心のどこかで「面倒なことになった」と思ってしまう自分がいました。

そして、病室で衰弱し細くなった母が最後に私へ放った言葉は、予想だにしなかった冷たい拒絶でした。

「私の葬式には絶対に来ないで」

それが最後でした。

母の気持ち

数日後、母は息を引き取りました。

私は怒りと悲しみが混ざり合った複雑な感情で、ボロボロになりながらも葬儀会場へ足を運びました。

「最後くらい、親不孝な娘として罵られてもいいから顔を見よう」と思ったのです。

しかし、葬儀の受付を済ませた私に、叔母が声をかけてきました。

叔母は私の顔を見るなり、困ったように、でも優しく微笑んだのです。

「お母さんが、ひどいことを言って、あなたを傷つけてしまっていたわね。でもね、あれは嘘なのよ」

叔母の話によると、母は自分の最期が近いことを悟った時、ずっと私のことを気に病んでいたそうです。

自分たちの関係が修復不可能なほど冷え切っていることを、母自身が一番後悔していました。

「あの子は優しいから、無理をして葬式に来て、私の死に顔を見て罪悪感に苦しむはず。そんな思いをさせるくらいなら、いっそ嫌われたままの方が、あの子は幸せになれるはずよ」

母は泣きながら、そう叔母に漏らしていたといいます。

祭壇の中の母は、驚くほど穏やかな表情をしていました。私たちは最後まで分かり合えなかったけれど、その冷たい言葉の裏側にあった、海よりも深い母の覚悟を知り、私は生まれて初めて、母の前で子供のように声を上げて泣きました。

※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。
※本コンテンツのテキストの一部は、生成AIを利用して制作しています。

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