俳優のトム・ハンクス(Tom Hanks, 59)が、ジェームズ・ボンド作品に悪役での出演を熱望しているらしい。
『フォレスト・ガンプ/一期一会』や『ビッグ』などに出演しているトムは、ハリウッドきっての紳士としても知られるが、『007』で権力に執着する悪役を演じたいと考えている。
「ジェームズ・ボンド映画で悪役になりたいんだ」とトムは英Daily Mirror紙で打ち明けた。「『ミスター・ボンド、君を殺す前に、人が這って通るのに十分な換気口がある施設を案内しよう。残念ながら、そのチャンスはないがね、ミスター・ボンド』と言うような役がしたい」
トムはこの10年で役に対する態度を激変させた。2013年には悪役への嫌悪感を語ったことがある。
「悪役を演じることに興味を感じたことはないんだ」とトムは英Total Film誌とのインタビューで語った。「ただ単に悪い連中は見るのもイヤだよ。なぜ悪役なのか理由が分からない」
「たとえば(シェイクスピアの『オセロ』に出てくる)イアーゴーのように、興味を感じる悪役はいる。でも悪役は悪いヤツには見えないものだ。私や君のような外見をしている。君が靴の中にナイフを隠し持っていたらどうだろう?」
またトムは、スクリーンで悪役として観客を納得させるには顔がやさしすぎるとキャスティング・ディレクターが考えているようだとも指摘した。
「一度も頼まれたことがないよ」とトムは2013年、ハリウッド情報サイト「Showbiz 411」で話している。「挑戦は続けているんだ。『私だってできる。やってみせる。バットマンの悪役として出してくれ』とお願いしたこともある。『何でもやるから連絡を』とね。でも一度もオファーがないんだ! 私にはどうしようもない」
悪役を演じるチャンスはないとはいえ、トムは多忙な日々が続き、現在はクリント・イーストウッド(Clint Eastwood)監督の最新作『Sully(原題)』の撮影にのぞんでいる。同作は2009年、旅客機をハドソン川に緊急着陸させ、乗客乗員155人の命を救ったチェズレイ・「サリー」・サレンバーガー(Chesley ‘Sully’ Sullenberger)の人生を描く伝記映画だ。
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