「キング・オブ・ザ・ブルース」として知られたブルースギタリストで歌手のB.B.キング(B.B. King, 89)の娘たちは、父親が毒殺されたと信じているという。
ネバダ州ラスベガスの自宅でホスピスケアを受けていたB.B.キングは5月14日、眠るように息を引き取ったが、その瞬間を看取った家族は誰もいなかった。
死因は2型糖尿病によって連続して引き起こされた脳卒中だとみられているが、娘のパティ・キング(Patty King)とカレン・ウィリアムズ(Karen Williams)は、父親が殺されたとする宣誓供述書を提出した。
「父は毒を盛られ、異物を混入させられました。父は殺されたと信じています」とパティとカレンは法的文書でまったく同じ言葉を使って主張している。AP通信が弁護士を通じて入手した。
パティは宣誓供述書で、キングのパーソナルアシスタントを務めていたマイロン・ジョンソン(Myron Johnson)が、父が亡くなる数ヶ月から毎晩、舌の上に正体不明の薬物を垂らしていたと主張している。また、39年間にわたってキングのビジネスマネージャーを務めたラヴァーン・トニー(LaVerne Toney)も、マイロンが何を投与していたか明言しなかったとも指摘している。さらに遺族は、ラヴァーンはキングが亡くなる直前、決して遺族を会わせようとしなかったとも主張している。
ラスベガス市警は捜査を始めたことを認めたが、それ以上の詳細は語らなかった。
ラヴァーンはキングが亡くなるまで代理人として身辺の面倒をみていた。またキングの遺言で、彼女は数千万ドルといわれる巨額の遺産の管理者にも指名されていた。
キングには実子と養子を含めて15人の子どもがいた。弁護士によると、少なくとも9人の代理人としてラヴァーンの遺産管理権をはく奪するための法廷闘争を担っているという。
キングの司法解剖は5月24日に行われ、毒物検査の結果は8週間以内に判明するとみられている。葬式は5月30日、故郷であるミシシッピ州インディアノーラで行われる。
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