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親の介護をしながら出来る仕事|辞める前に知る制度と両立しやすい働き方

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親の介護をしながら出来る仕事|辞める前に知る制度と両立しやすい働き方
親の介護をしながら出来る仕事|辞める前に知る制度と両立しやすい働き方
  • 働きながら介護する人は365万人で、介護者の約6割は仕事を続けています。一方、介護離職は年間約10.6万人でその約8割が女性。「私が辞めるしかない」と思い込みやすい構造があることを、まず知ってください
  • 辞める前に使える制度があります。介護休業は通算93日(給付金67%)・介護休暇は年5日(時間単位可)、2025年4月の法改正で会社には制度の個別周知・意向確認が義務化。93日は「介護に専念する期間」ではなく「両立体制を整える準備期間」が正しい使い方です
  • 仕事選びは「時間の融通×在宅可否×収入の安定」の3軸で。在宅ワーク系・時短/シフト系・今の会社で働き方を変える、の3ルートを介護の重さ別に整理し、今日できる第一歩(地域包括支援センターへの相談)まで案内します

親の介護が始まったとき、真っ先に頭に浮かんだのは「仕事、辞めるしかないのかな」という言葉ではなかったでしょうか。病院からの呼び出し、慣れない手続き、減っていく有給。仕事と介護を天秤にかける日々に、心がすり減っていませんか。

最初にお伝えします。この記事は、辞める選択を責める記事ではありません。介護のために働き方を変えること、ときに離れることも、立派な決断です。ただ、思い詰めた頭で決める前に、知っておいてほしい制度と選択肢があるのです。

この記事では、介護をしながら働く人のリアルな数字、辞める前に使い倒せる制度、介護と両立しやすい仕事の選び方、そして今日できる第一歩までを、売り込みなしで順番に整理していきます。

介護しながら働く人は365万人|辞めるのはまだ早いかもしれない

介護しながら働く人は365万人|辞めるのはまだ早いかもしれない

 

「介護と仕事の両立なんて、無理に決まっている」。そう感じているあなたに、まず眺めてほしい数字があります。介護と仕事の両立は、ごく一部のスーパーウーマンだけの話ではなく、すでに365万人が現実にやっていることです。

介護者629万人のうち約6割が就業継続中(就業構造基本調査)

総務省の就業構造基本調査(2022年)によると、家族の介護をしている人は全国で629万人。そのうち働きながら介護をしている人は365万人で、内訳は男性157万人・女性208万人です。つまり介護者の約6割は、仕事を辞めずに介護と両立しています。

もちろん、この数字は「だからあなたも我慢して」という意味ではありません。ただ、「介護が始まったら仕事は終わり」というイメージは、実態とはかけ離れています。両立している人が多数派である以上、そのための道具立てや工夫が社会に存在する、ということでもあるのです。

2030年には「ビジネスケアラー」318万人時代に(経産省試算)

経済産業省の「仕事と介護の両立支援に関する経営者向けガイドライン」では、2030年には家族介護者約833万人のうち約4割にあたる318万人が、仕事をしながら介護をする「ビジネスケアラー」になると試算されています。両立の難しさによる経済損失は、2030年に約9.1兆円にのぼるとも見積もられました。

国も企業も「社員に介護離職されると困る」段階に入っており、両立支援は会社にとっても他人事ではなくなっています。「介護を理由に会社へ相談するなんて迷惑では」とためらう必要は、もうない時代だと言えます。

両立は特別なことではなく、これからの標準

40代は、親が70代〜80代に差しかかる年代です。あなたの隣の席の同僚も、取引先の担当者も、数年以内に同じ課題に直面する可能性が高い。介護と仕事の両立は「気の毒な誰かの話」ではなく、働く人みんなの標準装備になりつつあります。

だからこそ、一人で抱えて静かに辞めていくのではなく、制度と人の手を借りて続ける道を、まず検討してみてほしいのです。次の章では、それでも「私が辞めるしかない」と思ってしまう理由を見ていきます。

なぜ「私が辞めるしかない」と思ってしまうのか

なぜ「私が辞めるしかない」と思ってしまうのか
なぜ私が辞めるしかないと思ってしまうのか

 

制度があると頭で分かっていても、「でも結局、私が辞めるしかないよね」と感じてしまう。その感覚には、個人の性格ではなく、社会の構造が関係しています。

介護離職は年間約10.6万人。その約8割が女性

総務省の就業構造基本調査(2022年)によると、介護・看護を理由に離職した人は年間約10.6万人。前回調査(2017年)の9.9万人から約7,000人増えています。そして各種分析によれば、介護離職者の約8割は女性。年代では50代が最多で、40代から急増します。

「私が辞めるしかない」という気持ちは、あなた個人の弱さではなく、女性に介護の負担が偏ってきた社会構造の反映です。同じ構造の中で、毎年10万人以上が仕事を手放している。この事実をまず知ることが、冷静な判断の出発点になります。

「娘・嫁だから」の役割期待があなたに負担を偏らせる

きょうだいがいるのに、なぜか連絡窓口は自分。夫の親の介護まで、気づけば自分の予定に組み込まれている。「女性のほうが気が利くから」「あなたはパートだから動きやすいでしょ」——そんな空気の中で、断る間もなく「介護担当」になっていませんか。

役割期待は目に見えないぶん、抵抗しづらいものです。けれど、介護は本来、家族全員と介護保険サービスで分担するもの。「私が全部やるしかない」という前提そのものを、一度疑っていいのです。きょうだいや配偶者と、お金と役割の話を早めにテーブルに載せることが、あなたのキャリアを守る第一歩になります。

辞める前に、選択肢を全部並べてから決めていい

介護の渦中は、時間も心の余裕もなく、視野が狭くなりがちです。疲れた頭は「辞める」というシンプルな答えに飛びつきやすい。けれど、退職は取り消しのきかない決断です。

だからこそ提案したいのは、「辞める・辞めない」を今すぐ決めることではなく、制度・働き方・お金の選択肢をすべてテーブルに並べてから、最後に決めるという順番です。ここから先は、その材料を一つずつ並べていきます。

辞める前に使い倒す制度【2025年改正対応】

辞める前に使い倒す制度【2025年改正対応】
辞める前に使い倒す制度2025年改正対応

 

介護と仕事の両立を支える制度は、育児・介護休業法で働く人の権利として定められています。知っているかどうかだけで使える・使えないが分かれるのが制度です。まずは代表的な2つと、2025年の法改正を押さえましょう。

介護休業|通算93日・3回まで分割・給付金は賃金の67%

介護休業は、要介護状態の家族1人につき通算93日まで、3回を上限に分割して取得できる制度です。たとえば「最初の認定手続きで3週間、容体が変わったタイミングで1か月」のように、必要な局面で分けて使えます。

休業中の収入も、ゼロにはなりません。雇用保険から介護休業給付金として、休業開始時賃金の67%が支給されます。月給30万円なら月20万円程度のイメージです。「休んだら生活が成り立たない」と思い込む前に、この数字を家計と照らし合わせてみてください。

介護休暇|年5日(2人以上は10日)・時間単位で取れる

介護休暇は、対象家族1人につき年5日(2人以上なら年10日)取得できる休暇で、1日単位だけでなく時間単位でも使えます。ケアマネジャーとの打ち合わせ、通院の付き添い、役所の手続きなど、「半日だけ抜けたい」場面の多い介護と相性のよい制度です。

有給休暇を介護で使い果たして、自分の体調不良に備えられない——という消耗パターンを防ぐためにも、介護関連の用事は介護休暇、と使い分ける意識を持っておきましょう。

2025年4月改正|会社の個別周知・意向確認が義務化、テレワークも努力義務に

2025年4月に施行された育児・介護休業法の改正で、両立支援の風景は大きく変わりました。介護に直面した旨を申し出た従業員に対して、会社は両立支援制度を個別に説明し、利用の意向を確認することが義務になったのです。

さらに、従業員が40歳に到達する時期などに介護保険や両立支援制度の情報を提供することも義務化され、介護期のテレワーク導入は努力義務に。介護休暇については、勤続6か月未満の人を労使協定で除外できる仕組みが廃止され、入社して間もない人やパートの方にも門戸が広がりました。

「会社に言えば制度を案内してもらえる時代」になった

この改正が意味するのは、「制度を全部自分で調べて、自分から申請を勝ち取る」時代から、「介護が始まったと会社に伝えれば、制度の説明が会社側の義務として動き出す」時代への転換です。

言い出すのに勇気はいるかもしれません。けれど、伝える内容は「親の介護に直面しています。使える制度を教えてください」のひと言で十分。黙って消耗して辞めるより、まず人事や上司に「介護に直面した」と伝えることが、制度の入口を開く合図になります。細かな条件は会社や雇用形態で異なるため、自社の規定もあわせて確認してくださいね。

介護休業93日の正しい使い方ロードマップ

介護休業93日の正しい使い方ロードマップ
介護休業93日の正しい使い方ロードマップ

 

「93日休んでも、介護は何年も続くのに意味がない」と感じた方へ。実はその感覚は、93日の使い方を誤解しています。ここがこの記事でいちばん大切なパートです。

93日は「介護に専念する期間」ではなく「体制を整える準備期間」(厚労省公式見解)

厚生労働省は「仕事と介護 両立のポイント」というリーフレットで、介護休業は自ら介護に専念するためではなく、仕事と介護の両立体制を構築するための期間だと明確に示しています。93日で介護をやり切るのではなく、93日で「自分が毎日付きっきりにならなくても回る仕組み」を作るのが、制度の正しい趣旨です。

自分の手で全部介護しようとすれば、93日どころか体力と雇用が先に尽きてしまいます。プロの手とサービスを組み合わせる「体制づくり」に休業期間を投資する。この発想の転換が、両立の成否を分けます。

STEP1|地域包括支援センターに相談・要介護認定を申請

体制づくりの最初の窓口は、地域包括支援センターです。全国の中学校区ごとに設置されている高齢者支援の総合相談窓口で、相談は無料。親が住む地域のセンターに「親の介護が始まりそうで、仕事と両立したい」と伝えるところからすべてが始まります。

あわせて市区町村に要介護認定を申請します。認定調査と審査を経て要支援・要介護度が決まると、介護保険サービスが使えるようになります。認定には1か月程度かかることが多いので、「まだ大丈夫かも」の段階で早めに動くのが鉄則です。

STEP2|ケアマネジャーとケアプランを作る

要介護認定が出たら、ケアマネジャー(介護支援専門員)を決め、ケアプランを作ります。ケアマネジャーは、親の状態・家族の事情・あなたの勤務時間を踏まえて、デイサービスや訪問介護などのサービスを組み立ててくれる、両立チームの司令塔です。

このとき必ず伝えてほしいのが、「私は仕事を続けたい」という希望です。「平日の日中は働いているので、その時間帯をサービスでカバーしたい」と具体的に伝えるほど、仕事を続けられるケアプランに近づきます。遠慮して「できるだけ私がやります」と言ってしまうと、あなたの負担前提のプランになりがちです。

STEP3|介護サービスで回る体制にしてから、働き方を決める

デイサービス、訪問介護、ショートステイ、配食サービス。介護保険の内外にあるサービスを組み合わせ、「自分が出社していても1日が回る」状態を作る。ここまでが93日のゴールです。

そして体制ができて初めて、「フルタイムのまま続けられそう」「時短にすれば回る」「在宅の仕事に変えたほうが現実的」といった働き方の判断材料が揃います。働き方を決めるのは、介護体制を整えたあと。この順番を守るだけで、勢いで辞めて後悔するリスクは大きく下がります。

介護と両立しやすい仕事マトリクス【時間の融通×在宅×収入】

介護と両立しやすい仕事マトリクス【時間の融通×在宅×収入】
介護と両立しやすい仕事マトリクス時間の融通×在宅×収入

 

体制づくりと並行して考えたいのが、仕事そのものの選び方です。ネット上には「介護しながらできる仕事16選」のような職種リストがあふれていますが、羅列を眺めても自分の答えは出ません。判断軸は「時間の融通が利くか」「在宅でできるか」「収入が安定しているか」の3つに絞るのがおすすめです。この3軸で、ルートは大きく3つに整理できます。

ルート①今の会社で働き方を変える(時短・テレワーク・異動)|最優先で検討

意外に思われるかもしれませんが、最初に検討すべきは転職ではなく、今の会社で働き方を変えるルートです。時短勤務、フレックス、テレワーク、残業の少ない部署への異動。勤続年数・人間関係・収入水準という積み上げた資産を手放さずに、時間の融通だけを手に入れられるのが最大の強みです。

2025年改正で介護期のテレワークが努力義務になった追い風もあります。「うちの会社には無理」と決めつける前に、人事への相談と就業規則の確認だけはしておきましょう。交渉のコツは、感情ではなく「週○日の在宅勤務ができれば続けられます」という具体的な提案の形にすることです。

ルート②在宅ワーク系(事務・経理・Webサポート等)|通勤ゼロの強みと収入目安

今の会社で調整が難しい場合、次の候補が在宅でできる仕事への転職・移行です。在宅の経理・労務、オンライン事務(事務代行)、カスタマーサポート、Webライター、データ入力など。通勤時間がゼロになるだけで、朝夕の介護対応と仕事の両立は劇的にラクになります。

収入の目安として、求人ボックスや厚労省の職業情報サイトjobtagのデータでは、経理職の平均年収は2026年時点でおおよそ450万円前後とされ、在宅可の求人も増えています。一方、未経験から始めるデータ入力やライティングは時給換算で低めからのスタートが現実です。これまでの事務・経理・接客などの経験を在宅職に翻訳するのが、収入を落としにくい王道ルートです。

ルート③時短・シフト系(パート・派遣・登録型)|介護の重さに合わせて調整

介護の状況が変わりやすい時期には、勤務日数や時間を自分で調整しやすいパート・派遣・登録型の働き方も現実的な選択肢です。週3日の事務パート、午前だけのスーパーやクリニックの仕事、登録型の販売・軽作業など、シフトの融通が利く仕事は探せば多くあります。

収入は下がりますが、「介護が落ち着いたら日数を増やす」「正社員に戻る足がかりにする」といった可変性が魅力です。医療・福祉・販売など人手不足の分野は40代の採用にも積極的で、長く需要が続きやすい領域でもあります。

介護の重さ別・推奨ゾーン早見表(見守り程度〜常時介護)

どのルートが合うかは、介護の重さで変わります。目安を箇条書きで整理します。

  • 見守り・ときどきサポート段階(要支援〜要介護1程度):ルート①が本命。フルタイム継続+介護休暇・時間単位の調整で十分回ることが多い
  • 定期的な対応が必要な段階(通院付き添い・日常的な家事支援):ルート①の時短・テレワーク、またはルート②の在宅ワークが候補。朝夕の対応力が鍵
  • 毎日の対応が必要な段階:ルート②③+介護サービスの厚い組み合わせ。一人で抱えず、ショートステイや訪問介護を前提に設計する
  • 常時介護が必要な段階:働き方の前に、施設入所も含めた介護体制そのものをケアマネジャーと再設計するタイミング。自己犠牲での両立は続かない

大切なのは、介護の重さは変化するという前提で、働き方も「いまの段階に合う形」を選び、定期的に見直すことです。

「投資家・ブロガーで自由に」系の甘い情報に注意|収入の安定軸を外さない

「介護しながらできる仕事」と検索すると、投資家・ブロガー・アフィリエイトといった選択肢を並べる記事も目につきます。けれど、これらは収入がゼロの期間が長く続く可能性が高い働き方です。介護でただでさえ支出が増える時期に、収入の不安定な選択肢を主軸に据えるのはおすすめできません。

やるなら、安定収入のある仕事を続けながらの「副業・趣味の延長」として。3軸のうち「収入の安定」だけは、最後まで手放さないでください。

お金のリアル|辞めた場合と両立した場合をくらべる

お金のリアル|辞めた場合と両立した場合をくらべる
お金のリアル|辞めた場合と両立した場合をくらべる

 

「いっそ辞めて介護に専念したほうが、お金も気持ちもシンプルなのでは」。そう考えたくなる夜もあると思います。ここでは感情を一度横に置いて、お金の損得だけを冷静にくらべてみましょう。

介護離職の損失は給与だけじゃない(厚生年金・キャリア・再就職の壁)

離職で失うのは毎月の給与だけではありません。賞与、昇給の機会、そして厚生年金の加入期間。会社員を辞めて国民年金だけになると、将来受け取る年金額にも長期的な差が生まれます。

さらに重いのが、再就職の壁です。介護が一段落したあと、ブランクを抱えた40代・50代が以前と同じ条件で再就職するのは簡単ではありません。介護離職の本当のコストは「辞めた月から介護が終わる月まで」ではなく、その後の再就職と年金まで含めた何十年単位で発生します。

両立した場合の家計感覚(時短収入+給付金+介護保険サービスの自己負担)

一方、両立を選んだ場合の家計はどうでしょうか。時短勤務で収入が2〜3割下がったとしても、給与とボーナス、厚生年金は続きます。介護休業を取る期間は給付金で賃金の67%が支えになります。

介護保険サービスの自己負担は原則1割(所得により2〜3割)。たとえば週数回のデイサービスや訪問介護を使っても、自己負担は月数万円に収まるケースが多く、「自分の収入を全部失う」のと「サービス費用を払って収入を維持する」のとでは、収支はまったく別物です。親の介護費用は親の年金・資産から出すのが原則、という点も忘れずに。

「辞めたほうが安上がり」は錯覚であることが多い

「私が辞めてサービス代を浮かせたほうが安い」という計算は、自分の人件費をゼロ円と見なしたときにだけ成立します。あなたの労働力はタダではありません。収入・年金・キャリア・そして心身の健康というコストを正しく算入すると、多くのケースで「制度とサービスを使って働き続けるほうが、家計全体では黒字」になります。

もちろん、計算してもなお離職が最善というケースはあります。その場合も、「数字を見たうえで選んだ」のと「思い詰めて辞めた」のとでは、納得感がまるで違うはずです。

今日できる第一歩|相談先フローチャート

今日できる第一歩|相談先フローチャート
今日できる第一歩|相談先フローチャート

 

ここまでの内容を、「今日から誰に・何を・どの順で相談するか」に落とし込みます。難しいことは何もありません。電話を1本かけるところからです。

①地域包括支援センター(無料・全国)→②要介護認定→③ケアマネ→④会社の人事

相談の順番は次の流れが基本です。

  • ①地域包括支援センターに相談:親の住む地域のセンターを検索し、「介護が始まりそう。仕事と両立したい」と電話する(無料)
  • ②要介護認定を申請:市区町村の窓口へ。申請はセンターが手伝ってくれることも多い
  • ③ケアマネジャーとケアプラン作成:「仕事を続けたい」という希望を必ず伝える
  • ④会社の人事・上司に相談:介護に直面したことを伝え、介護休業・休暇・時短・テレワーク等の説明を受ける

迷ったら「まず地域包括支援センター」。これだけ覚えて帰ってもらえれば、この記事の役割は半分果たせています。制度の細かな適用条件は個別の事情で変わるため、断定的な情報を鵜呑みにせず、必ず窓口で確認してくださいね。

会社に伝えるときの言い方(介護に直面した旨の申し出で制度案内が動き出す)

会社への伝え方に、特別な台本はいりません。「親の介護に直面しまして、仕事は続けたいと考えています。使える制度について教えていただけますか」。これで、2025年改正により会社側の個別周知・意向確認の義務が動き出します。

ポイントは、「辞めるかもしれません」ではなく「続けたいので相談したい」と伝えることです。会社にとってあなたは、採用コストをかけずに残ってほしい経験者。続けたい意思を示す社員に、会社が協力する動機は十分にあります。

一人で抱えない|きょうだい・親本人のお金の話も早めに

最後に、家族内の体制です。きょうだいがいるなら、「私が全部やる」前提を崩し、役割(お金の管理・通院対応・週末のサポートなど)を具体的に分けましょう。遠方のきょうだいには、費用の分担という形での参加もあります。

そして言い出しにくいけれど大切なのが、親本人のお金の確認です。年金額、預貯金、保険。介護費用は親のお金から、が原則です。元気なうちに話しておくほど、後の選択肢は広がります。介護は長距離走です。あなた一人の犠牲で支える形は、必ずどこかで限界が来ます。

介護と仕事FAQ

介護と仕事FAQ
介護と仕事FAQ

 

最後に、検索でよく見かける疑問に短く答えます。

介護を理由に仕事を辞めるとどうなる?

毎月の給与に加えて、賞与・厚生年金・キャリアの継続性を失います。介護が一段落したあとの再就職も、ブランクがあるほど条件面で厳しくなりがちです。年間約10.6万人が介護離職している一方で、約6割の介護者は仕事を続けています。辞める判断は、介護休業や時短などの選択肢をすべて確認し、家計を試算してからでも遅くありません。

介護休業中の給料は?

会社からの給与は無給となる場合が多いものの、雇用保険の介護休業給付金として休業開始時賃金の67%が支給されます(支給には雇用保険の加入など条件があります)。詳しい金額や手続きは、会社の人事またはハローワークで確認しましょう。

パートでも介護休暇は取れる?

パートや契約社員などの有期雇用でも、要介護状態の家族がいれば介護休暇の対象になり得ます。2025年4月の法改正で、勤続6か月未満の人を労使協定で除外できる仕組みも廃止されました(日々雇用の方は対象外)。「パートだから制度は関係ない」と諦める前に、勤務先に確認する価値は十分にあります。

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まとめ|辞める決断は、制度と選択肢を全部知ってからでいい

親の介護が始まったとき、「仕事を辞めるしかない」と思い詰めてしまうのは、あなたが弱いからではありません。介護離職の約8割が女性という構造の中で、負担があなたに偏りやすいだけ。そして働きながら介護する365万人を支えているのは、根性ではなく、制度とサービスの組み合わせです。

介護休業93日は介護に専念する期間ではなく、両立の体制を整える準備期間。地域包括支援センターへの相談から要介護認定、ケアプラン、そして会社への申し出へ。順番どおりに進めれば、「辞める・続ける・働き方を変える」を、冷静にくらべられる場所まで必ずたどり着けます。

それでも辞めるという結論になったなら、それは選択肢を全部知ったうえでの、あなたの立派な決断です。ただ、今日のところはまず、親の住む地域の地域包括支援センターの電話番号を調べるところから。あなたの人生とキャリアは、介護と引き換えにしなくていいものです。

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GLAM Lifestyle Editorial

編集部

日々の暮らしや選択を通して生まれる気持ちの変化に目を向け、人生を自分らしく整えていくヒントを届ける編集部チームです。仕事や人間関係、暮らしの質、価値観の揺らぎ。さまざまなテーマを横断しながら、今の自分にとって心地よい選択とは何かを考え、無理のない距離感で情報を発信しています。ときには短編小説の力も借りながら、日常にそっと寄り添い、気持ちを軽くするようなライフスタイルコンテンツをお届けします。

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