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「うちの子の方が可哀想!」子供同士のトラブルで逆ギレする母。園長先生のある一言で形成逆転【短編小説】

うちの子の方が可哀想子供同士のトラブルで逆ギレする母園長先生のある一言で形成逆転短編小説

ありえない母親

それは、幼稚園のお迎えの時間に起きました。

「ママー!」

息子の声がしたので振り向くと、息子が泣きながら走ってきます。その腕には、赤く爪が立ったような引っ掻き傷がくっきりと残っていました。

「どうしたの!」

慌てて駆け寄ると、担任の先生が申し訳なさそうな顔で説明してくれました。どうやら、おもちゃの取り合いで、同じクラスの男の子にやられてしまったようです。

するとそこへ、相手の男の子の母親がすごい勢いでやってきました。

「うちの子がすみません!」と、深々と頭を下げられるものだとばかり思っていました。

しかし、開口一番、信じられない言葉が飛び出したのです。

「うちの子、叩かれたって言ってますけど!大体、いつも我慢してるんだから!うちの子が可哀想!」

え?

私と先生は、一瞬、何を言われたのか分からず顔を見合わせました。息子の腕の傷を見ても、なおそう言うのでしょうか。

相手の母親の勢いは止まりません。

「そっちが先に意地悪したんでしょ!うちの子は繊細なんだから!あー可哀想に!」

一方的にまくしたてるその剣幕に、私は何も言い返せませんでした。息子は私の後ろに隠れて、さらに強く泣き始めました。

その時です。

スカッとした園長先生の対応

「お母様、少しよろしいですか」

静かですが、凛としたよく通る声がしました。園長先生です。

園長先生は、泣いている息子と、腕組みをして不満そうにしている相手の男の子を交互に見て、そして、相手の母親に向き直りました。

「お母様のお気持ちは分かりました。ですが、今、ここで一番大切なことは、どちらのお子さんが『可哀想』か、ということではありません」

ピタッ、と相手の母親の動きが止まります。

園長先生は続けました。 「起きた事実は、お子さん同士がトラブルになり、こちらのお子さんが怪我をした、ということです。まずは、その事実についてお話をしませんか?」

園長先生は、冷静に、しかしハッキリと言い放ちました。

「可哀想」という感情論で押し切ろうとしていた相手の母親は、その言葉に顔を真っ赤にして、ぐっと黙り込んでしまいました。

その後、先生方と園長先生を交えて、改めて冷静に話し合いの場が持たれ、相手の母親はしぶしぶながらも謝罪してくれました。

園長先生の毅然とした対応に、本当に救われた一日でした。

 

本記事はフィクションです。物語の登場人物、団体、名称、および事件はすべて架空のものであり、実在のものとは一切関係ありません。

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※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。
※本コンテンツのテキストの一部は、生成AIを利用して制作しています。

 

 

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