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【短編小説】「副業で月50万!」と豪語し会社を辞めた彼氏。→確定申告の時期に”収入ゼロ”が発覚。虚言癖の末路が悲惨すぎた

副業で月50万と豪語し会社を辞めた彼氏→確定申告の時期に収入ゼロが発覚虚言癖の末路が悲惨すぎた短編小説

 

同棲していた彼氏の嘘と違和感

これは、同棲していた彼氏、健司(けんじ)の信じられない嘘にまつわるお話です。

当時、会社員だった健司は「最近始めた副業がすごいんだ!」と目を輝かせていました。
毎日仕事から帰ると、夜遅くまでパソコンに向かう彼を、私は微笑ましく思い、応援していました。

そんな生活が数ヶ月続いたある日、健司がとんでもないことを言い出したのです。
「奈々、聞いてくれ!副業が軌道に乗って、月50万稼げるようになった!だから、もう会社を辞めることにしたよ!」
あまりに突然の報告に驚きましたが、彼の自信に満ちあふれた表情を見ていると、「すごいね!頑張って!」と背中を押すことしかできませんでした。

しかし、会社を辞めた彼の生活には、おかしな点がいくつもありました。
「コンサルティングの仕事だから」と言って一日中家にいるのに、羽振りの良い様子はまったくありません。
それどころか、生活費はほとんど私が負担していました。
「月50万」という言葉とは裏腹に、私がお金を出すのを当たり前のように受け入れる彼に、少しずつ違和感を覚えていきました。

運命の確定申告

個人で稼いでいるなら申告が必要なはず。
私が「確定申告、大変じゃない?何か手伝おうか?」と声をかけると、健司は明らかに動揺し、顔を青くして言いました。
「いや、大丈夫!全部自分でできるから!」

その頑なな態度に、私の疑惑は確信に変わりました。
後日、彼が席を外した隙に、机の上に無造備に置かれていた書類が目に入ってしまいました。
それは、確定申告のための収支内訳書でした。
震える手でそれをめくると、そこには信じられない文字が並んでいたのです。

収入の欄には、きれいな「0」の数字。経費だけがいくつか書き込まれているものの、彼が豪語していた「月50万」の面影はどこにもありませんでした。彼は、1円も稼いでいなかったのです。

私が書類を手に彼を問い詰めると、健司はあっけなく泣き崩れました。
「ごめん…見栄を張りたかったんだ…。会社を辞めちゃった手前、稼げてないなんて言えなくて…」

彼の情けない告白を聞いて、私の心は急速に冷めていきました。
彼のことが好きだと思っていた気持ちは、彼が作り上げた嘘への幻想だったのかもしれません。
私はその日のうちに荷物をまとめ、黙って家を出ました。

嘘で固めたプライドの末路は、あまりにも悲惨でした。
この経験を通じて、見栄や嘘ではなく、誠実に現実と向き合うことの大切さを痛感させられました。

 

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