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大分県だけで源泉5000カ所超。温泉地の偏りが示す「活断層・火山帯」との密接な関係

大分県だけで源泉5000カ所超温泉地の偏りが示す活断層火山帯との密接な関係

私たちの日常に深く溶け込んでいる温泉ですが、世界という広い視点で日本の立ち位置を俯瞰したとき、そこにはある驚くべき事実と、自然の厳しさが浮かび上がってきます。

日本列島がどれほど特異な環境に置かれているのか、客観的なデータを通じて日本の現在地を探っていきましょう。

毎分250万リットルが湧き出す圧倒的な数字の裏側

環境省が発表した令和4年度のデータによると、日本全国にある温泉の源泉数は2万7,969カ所にのぼります。

湧出量に至っては、毎分約250万リットルという途方もない数字が記録されています。これは他国と比較しても完全に群を抜いており、日本が世界でも類を見ない「突出した温泉大国」であることを数字として如実に証明しています。

私たちは休日のレジャーや日々の癒やしとして、ごく当たり前のように温泉を楽しんでいます。しかし、これほどまでに豊かな地熱エネルギーの恩恵を日常レベルで享受できる国は、世界を見渡しても極めて稀な存在なのです。

地域格差が浮き彫りにする活断層と火山の存在

さらに国内のデータを細かく分析していくと、極端な地域格差が存在していることに気づきます。

源泉数の全国1位は大分県で、ひとつの県単独で5,000カ所を超えています。次いで2位が鹿児島県、3位が静岡県と続きます。

この上位3県の顔ぶれを見ると、ある明確な共通点が浮かび上がります。

それは、巨大な活火山や複雑な地殻構造を抱える地域であるという事実です。広大な大地から絶え間なく高温の湯が湧き出しているということは、すなわち地下深くでマグマが活発に活動していることの何よりの証左でもあります。

恩恵と引き換えに私たちが背負う災害リスク

ダントツで世界一を誇る日本の温泉資源は、決して無条件で与えられたものではありません。

それは、地震や噴火といった壊滅的な火山災害のリスクと常に隣り合わせであるという、日本列島の厳しい現実と完全に表裏一体なのです。

2万7,000を超える源泉数は、私たちが常に巨大な活火山のすぐ上で生活しているという冷酷な事実を突きつけています。

私たちが享受している極上の癒やしは、地球がもつ暴力的なまでのエネルギーのほんの一部に過ぎません。自然の恩恵を最大限に受け取りながらも、その足元に潜むリスクを正しく理解し、共存していく覚悟が私たちには求められているのです。

おわりに

いかがでしたでしょうか。2万7,000カ所を超える源泉数という圧倒的なデータは、単なる観光資源の豊かさを示す数字ではありません。

日本という国が抱える特異な自然環境と、そこに住む私たちが背負う宿命を静かに物語っています。次に温泉に浸かり体を休める際は、地球の力強い息吹と、その裏側にある列島の現実に少しだけ思いを馳せてみてはいかがでしょうか。

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GLAM Entame Editorial

編集部

エンタメやカルチャーを入り口に、今を生きる大人の感性や知的好奇心を刺激する編集部チームです。話題のニュースやトレンド、SNSで広がるカルチャーから、思わず考えたくなる大人の常識クイズまで。楽しみながら学び、視野を広げられるコンテンツを通して、日常にちょっとした発見や会話のきっかけを届けています。ただ消費するだけのエンタメではなく、知ること・考えること・共有することを大切に。大人だからこそ楽しめるポップカルチャーを、発信しています。

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