MENU

Share

HOME LIFESTYLE STORY COLUMN

「これ、明日の朝までによろしくね!」定時10分前に仕事を丸投げして帰る先輩。証拠のメールを「BCC」で部長に送った結果

「これ、明日の朝までによろしくね!」定時10分前に仕事を丸投げして帰る先輩。証拠のメールを「BCC」で部長に送った結果

定時前の仕事

時計の針は17時50分。

待ちに待った退勤時間まで、残すところあと10分。

今日は仕事終わりに大切な予定が入っていたため、私はウキウキしながらデスク周りの片付けを始めていた。

しかし、そんな私のささやかな楽しみは、いつも私を目の敵にしている先輩の登場によって無残に打ち砕かれることになる。

「ねえ、今の手空いてるわよね?」

「はい、どうされましたか?」

振り向いた私の机に、ドスンと重たいファイルの束が落とされた。

「明日の朝の会議資料なんだけど、急用ができちゃって。あなた暇そうだし、代わりに作っておいてくれない?」

「えっ、明日の朝ですか? もうすぐ18時になりますが……」

「だからお願いしてるのよ。明日の朝までだから、よろしく頼んだわよ!」

先輩は私の戸惑いなど一切気にも留めず、自分の席に戻ってそそくさとコートを羽織り始めたではないか。

完全に私を都合のいい駒として扱い、自分は悠々と定時で帰るつもりなのだ。

(またこのパターン……。でも、ここで言い返しても倍になって返ってくるだけだ)

沸点に達しそうな怒りを深呼吸で鎮め、私は静かに反撃の準備を始めた。

こっそり仕掛けた罠

私はすぐさまキーボードを叩き、先輩へ一通のメールを作成した。

『お疲れ様です。明日の会議資料作成の件、引き受けさせていただきます。ご指示の通り、朝までに完成させておきます。』

表面上は、素直に指示に従う従順な後輩からの報告メール。

だが、このメールには一つだけ決定的な仕掛けがある。宛先の「BCC」に、ひっそりと部長のメールアドレスを追加しておいたのだ。

これで、先輩が定時直前に仕事を押し付けて帰ったという動かぬ証拠が、そのまま部長の元へ届くことになる。

「ふふっ。明日どうなるか見ものだわ」

その日は泣く泣く予定をキャンセルして残業し、完璧な資料を作り上げてから会社を後にした。

そして、待ちに待った翌朝。

私が出社して席に着いてすぐ、静寂に包まれたフロアに部長の怒声が響き渡った。

「君! 昨日の夕方、自分の担当業務を後輩に押し付けたらしいな!」

「えっ!? あ、いや、それは違くて……その……」

「彼女からの業務連絡で事情は分かっている。自分は定時でさっさと帰っておきながら、後輩に残業させるとは何事だ!」

みるみるうちに顔が真っ赤になり、言葉に詰まる先輩。

どうやら部長は、私が送ったBCCメールを見て事情を察知し、朝一番で雷を落としてくれたらしい。

先輩は射抜くような鋭い視線で私を睨みつけてきたが、私は一切気づかないふりをして、涼しい顔でキーボードを打ち続けた。

(あー、せいせいした!)

日頃から理不尽な態度をとられていた先輩に、これ以上ない形で最高のお灸をすえることができた。

これまで溜まっていた鬱憤が晴れ渡る、最高に痛快な朝の出来事だった。

※GLAMが独自に実施したアンケートで集めた、30代・女性読者様の体験談をもとに記事化しています

※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。

PROFILE

GLAM Lifestyle Editorial

編集部

日々の暮らしや選択を通して生まれる気持ちの変化に目を向け、人生を自分らしく整えていくヒントを届ける編集部チームです。仕事や人間関係、暮らしの質、価値観の揺らぎ。さまざまなテーマを横断しながら、今の自分にとって心地よい選択とは何かを考え、無理のない距離感で情報を発信しています。ときには短編小説の力も借りながら、日常にそっと寄り添い、気持ちを軽くするようなライフスタイルコンテンツをお届けします。

website
前の記事

「教えてもらってないです」ミスをするたびに言い訳する部下→私が見せたメモを見て態度が一変【短編小説】

GLAM Lifestyle Editorialのすべての記事を見る

Gallery

SHARE !

この記事をシェアする

Follow us !

GLAM公式SNSをフォローする

Feature

特集記事

Ranking