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「この高級ネックレス、友達に借りたの」と嘘をつく妻。だが、ネックレス裏の刻印を見ると…【短編小説】

本記事はフィクションです。物語の登場人物、団体、名称、および事件はすべて架空のものであり、実在のものとは一切関係ありません。
嘘で塗り固められたネックレス
「それ、すごく綺麗だね。どうしたの?」
鏡の前で身支度を整えていた私に、夫が背後から声をかけました。
私の首元で眩い光を放っているのは、大粒のダイヤがあしらわれた高級ネックレス。
今の私たちの家計では、逆立ちしても買えないような代物です。
私は一瞬だけ肩を震わせましたが、すぐに意識して口角を上げました。
「これ? 仲の良い友達に借りたの。ほら、今日のパーティーは華やかな場所でしょう? 恥をかかないようにって、彼女が貸してくれたのよ」
嘘をつくのは、驚くほど簡単でした。
本当は、数ヶ月前から密かに会っている「彼」から贈られたもの。
夫には決して言えない、秘密の恋の証です。
夫は「へえ、優しい友達だね」と少しだけ感心したような表情を見せ、それ以上は何も聞いてきませんでした。
パーティー会場では、誰もが私の首元に注目しました。
優越感で胸がいっぱいになり、自分が特別な存在になったような錯覚に陥りました。
夫の隣で微笑みながら、私は心の中で「彼」のことを想っていました。
夜が更け、帰宅した後のことです。
慣れないヒールで疲れた私は、リビングのソファに深く腰掛けました。
夫が見たのは…
「外してくれる?」と夫に背中を向けると、彼は無言で私の後ろに立ちました。
冷たい指先が首筋に触れ、ネックレスの留め具が外される感触がしました。
しかし、夫はなかなかネックレスを私の手元に戻してくれません。
不思議に思って振り向こうとしたその時、夫の低い声が耳元で響きました。
「……これ、本当に友達に借りたのかい?」
「ええ、そうよ。どうかしたの?」
夫は無言で、ペンダントトップの裏側を私に向けました。
そこには、肉眼でもはっきりと読み取れる小さな刻印がありました。
『二人の一ヶ月に愛を込めて。 2025.12.24』
「借り物なら、こんな個人的な日付やメッセージは入っていないはずだよね」
夫の声は怒りに震えるわけでもなく、ただただ氷のように冷たく、私の心に突き刺さりました。
言い逃れのできない決定的な証拠。
嘘で塗り固めた私の優雅な時間は、たった一行の刻印によって、無残にも崩れ去ったのでした。
※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。
※本コンテンツのテキストの一部は、生成AIを利用して制作しています。
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