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横入りする客に注意するも「俺が誰だか分かってるのか」と凄む男。その正体に周囲が失笑した【短編小説】
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本記事はフィクションです。物語の登場人物、団体、名称、および事件はすべて架空のものであり、実在のものとは一切関係ありません。
割り込みする客
週末の朝、私はSNSで話題のベーカリーに並んでいました。
お目当ては1日限定20本のプレミアム食パン。
1時間前から並び、ようやく開店というところで、派手なサングラスをかけた男性が当然のような顔をして私の前に割り込んできたのです。
「あの、皆さん並んでいらっしゃるので、後ろへお願いします」
勇気を出して声をかけると、彼は面倒そうに振り返り、鼻で笑いました。
「は? 俺を誰だと思ってるんだ? 俺は超人気YouTuberだぞ。俺がこの店を紹介すれば、明日には大行列だ。特別に並んでやってるんだから、むしろ感謝してほしいくらいだな」
あまりの自信満々な態度に、私は言葉を失いました。
彼は「俺の影響力を知らないのか? 登録者数を見たら腰を抜かすぞ」とスマホを振りかざし、周囲を威圧し始めます。
店員さんも困った様子で近づいてきました。
女子高生が見つけた事実
すると、後ろに並んでいた女子高生たちがスマホを操作しながら、クスクスと笑い声を上げました。
「あ、見つけた! この人じゃない?美食の◯◯っていうチャンネル」
彼女たちが画面を周囲に見えるように掲げると、そこには驚きの数字が表示されていました。
「登録者数……12人? しかも最新動画の再生数、3回だって。そのうち1回は本人じゃないの?」
その言葉が聞こえた瞬間、行列のあちこちから「12人って……」「身内だけじゃないの?」と、こらえきれない失笑が漏れ出しました。
先ほどまで威風堂々としていた男性の顔は、一気に真っ赤に染まっていきます。
「こ、これから伸びるんだよ! 撮影はやめろ!」 男性は捨て台詞を吐いたものの、女子高生に「じゃあ今の割り込みシーン、13人目のフォロワー獲得のネタとしてアップしましょうか?」と笑顔で返され、完全に戦意を喪失したようです。
彼は逃げるような速さで、その場から去っていきました。
私は無事にパンを買うことができ、静かになった店内で最高の朝食を楽しみました。
どんなに大きな口を叩いても、マナーを守れない人に本当の影響力なんて宿らないのだと、パンを噛み締めながら痛感した出来事でした。
※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。
※本コンテンツのテキストの一部は、生成AIを利用して制作しています。
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