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「また家で楽しもうね」夫のスマホに届いたLINEの通知。問い詰めると相手は身近な人物だった【短編小説】

また家で楽しもうね夫のスマホに届いたLINEの通知問い詰めると相手は身近な人物だった短編小説

本記事はフィクションです。物語の登場人物、団体、名称、および事件はすべて架空のものであり、実在のものとは一切関係ありません。

幸せな日常に落ちた影

結婚して三年。
私たちは周囲からも「お似合いの夫婦」と言われ、大きな悩みもなく暮らしていました。
あの休日、夫がスマホをテーブルに置いたまま、庭の掃除に出るまでは。

ふと画面が明るくなり、メッセージが届きました。
「また家で楽しもうね」という言葉の横には、真っ赤なハートの絵文字。
続けて送られてきた「早く会いたいね」というLINE。
一瞬、心臓が止まるかと思いました。
見覚えのあるアイコン。それは、私が去年の誕生日に贈った帽子を被って微笑む、実の母親の姿だったのです。

掃除から戻った夫を問い詰めると、彼は目に見えて動揺し、スマホを奪い取ろうとしました。
しかし、私が突きつけた画面を見て、力なくソファに崩れ落ちました。

夫の口から語られたのは、あまりにも残酷な真実でした。
きっかけは半年前、実家のリフォームの相談で二人が頻繁に連絡を取り合うようになったことだと言います。
最初はただの相談相手だったのが、いつの間にか一線を越えていました。

さらに私を絶望させたのは、メッセージにあった「家」という言葉の正体です。
私が仕事で出張している夜や、遅くまで残業している日を狙って、夫は私の実家へ通うのではなく、母親を私たちの家に招き入れていたのです。
私たちが選んだ食器を使い、私たちが眠る寝室で、二人は密会を重ねていました。

「寂しそうだったから、放っておけなかったんだ」 夫は絞り出すような声でそう言いましたが、私には理解できませんでした。
信じていた夫と、自分を産み育ててくれた母親。
世界で一番近い存在だった二人に、一番大切な場所を汚されていたのです。

絶縁、そして新しい道へ

私はその日のうちに家を出て、ホテルへ逃げ込みました。
母親に電話で事実を確認すると、彼女は悪びれる様子もなくこう言い放ちました。
「あなたも忙しくて、彼をほったらかしにしていたじゃない。私が支えてあげて何が悪いの?」

その言葉を聞いた瞬間、私の中で「家族」という概念が完全に消え去りました。

現在は弁護士を介して、夫とは離婚の手続き、母親に対しては慰謝料の請求と絶縁の手続きを進めています。
失った信頼や傷ついた心は、すぐには元に戻りません。しかし、偽りの幸せの中にいた時よりも、真実を知った今のほうが、一歩前へ進めている気がします。

※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。
※本コンテンツのテキストの一部は、生成AIを利用して制作しています。

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