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「私もやってほしい」ネイリストの私に図々しく頼む友人、友達価格で請求したら縁が切れたワケ【短編小説】
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本記事はフィクションです。物語の登場人物、団体、名称、および事件はすべて架空のものであり、実在のものとは一切関係ありません。
友達価格の要求
ネイリストとして独立し、自宅サロンを開いて3年。ありがたいことにリピーター様も増え、毎日忙しくも充実した日々を送っていました。
ある日、学生時代の友人から数年ぶりにLINEが届きました。
「久しぶり!インスタ見たよ。サロンやってるんだね!私もやってほしいな〜」
「久しぶり!ありがとう。ぜひ来て!いつがいい?」
「来週がいいな。あとさ、材料費だけでやってよw 練習台になってあげる!」
「ごめんね、もう練習台は募集してないんだ。でも、友達価格で対応するね!」
一瞬モヤっとしましたが、彼女も悪気があって言っているわけではないのかもしれません。私は気持ちを切り替え、彼女の予約を受け入れました。
友達価格に凍りつく友人
当日、彼女は予約時間に15分遅れて到着。「道混んでてさ〜」と謝罪もそこそこに、席に着くなり注文の嵐が始まりました。
「このインスタの画像みたいにして」
「ストーンもっと乗せて」
「やっぱこの色微妙、変えて」――。
通常の施術時間は2時間ですが、彼女の要望に応えているうちに3時間を超えてしまいました。それでも私はプロとして、最高の仕上がりを提供しました。そして、お会計の時です。
「お会計、1万2000円になります」
私が伝票を渡すと、友人の顔から笑顔が消えました。
「は? 高くない? 友達価格って言ったじゃん!」
彼女は声を荒らげました。しかし、私は冷静に説明します。
「うん、だから友達価格だよ。このデザイン、通常だと1万6000円のコースなの。それに時間外料金と指名料も本当はかかるんだけど、それは全部サービスして、さらに割引した金額だよ」
彼女は「材料費だけじゃないの!? 信じられない、ぼったくり!」と捨て台詞を吐き、渋々お金を払って帰っていきました。
その直後、スマホが震えました。
「二度と行かない。友達だと思ってたのに最低」
その直後、私は彼女にLINEでブロックされていました。
悲しい気持ちになるかと思いましたが、不思議と胸がスッとしていました。
技術を安売りさせようとする「自称・友達」との縁が切れ、これからは本当に私を応援してくれるお客様と向き合える。
そう思うと、ブロックされた画面さえも清々しく見えたのです。
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※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。
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