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「うわ、最悪……」駅のホームで割り込みするスーツ姿の男。しかし、勇気ある女性の一言で、男性が並び直した話
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堂々と列に割り込むスーツ男
毎朝の通勤電車。
それは私にとって、一日の中で最も憂鬱な時間のひとつです。
眠い目をこすりながらホームに立ち、満員電車に揺られて会社へ向かう。
特に週の半ばなどは、「あぁ、また今日もこれに乗るのか……」と、ため息交じりで並んでいるのが日常でした。
その日もいつも通り、ホームには長い列ができていました。 その時です。
スーッ……
何食わぬ顔で、一人のスーツ姿の男性が列の先頭に割り込んできたのです。
電車が到着する直前、我先にと一番乗りを狙う魂胆が見え見えでした。
「うわ、最悪……」 周りの空気は一瞬でピリつきましたが、相手は不機嫌そうな中年男性。
トラブルを恐れて誰も声を上げられず、重苦しい沈黙が流れました。
しかし、電車が到着する直前のことです。列に並んでいた女性が、男性の前に出て、凛とした声で言いました。
勇気ある一喝
「そこ、最後尾じゃないですよ?後ろに並んでください」
決して怒鳴るわけではなく、落ち着いたトーン。
男性は「あ?」と振り返りましたが、女性は真っ直ぐ彼を見据えて動きません。
周囲からの「そうだそうだ」という無言の視線も感じたのか、男性はバツが悪そうに列を離れ、最後尾へと歩いていきました。
その瞬間、ホームの淀んだ空気が一気に浄化された気がしました。
誰もが言えなかったことを、サラッと言ってのけた彼女。 見ていただけの私まで、胸のつかえが取れてスカッとしたのです。
その日は不思議と、会社で理不尽な急な仕事を頼まれてもイライラしませんでした。
「あの割り込み男を退散させた瞬間の快感に比べれば、これくらい平気!」 と、心の中で余裕を持って受け流せたからです。
見知らぬ女性の勇気ある一言が、私の憂鬱な朝だけでなく、その日の仕事のパフォーマンスまで上げてくれた。そんな痛快な出来事でした。
※GLAMが独自に実施したアンケートで集めた、30代・女性読者様の体験談をもとに記事化しています
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※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。
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