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「手作り弁当じゃないと愛情不足よ」と嫌味な義母。だが、夫のある一言に、義母が黙り込んだ話【短編小説】
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本記事はフィクションです。物語の登場人物、団体、名称、および事件はすべて架空のものであり、実在のものとは一切関係ありません。
お惣菜を見た義母の説教
結婚して3年、共働きで忙しい毎日を送る私にとって、平日の食事作りはまさに時間との戦いです。
特に朝のお弁当作りは負担が大きく、夫とも相談して、週に数回は彩りも良く栄養バランスの取れたスーパーのお弁当やお惣菜を活用することにしていました。
夫も「無理しなくていいよ、最近のは美味しいし」と言ってくれていたので、私はその言葉に甘えていました。
ある週末のことです。義母がアポなしで突然我が家にやってきました。 リビングのテーブルに置いてあった、お昼用のスーパーのお弁当の空き容器を目ざとく見つけた義母は、途端に眉をひそめました。
「あら、あなた。まさかとは思うけれど、あの子にこんな出来合いのものを食べさせているの?」
私が事情を説明しようと口を開くより先に、義母の鋭い言葉が飛んできました。
「お弁当はどうしてるの?手作り弁当じゃないと愛情不足よ。添加物だって気になるし、なにより妻としての務めを怠っているんじゃない?」
「楽をする=悪」という古い価値観を一方的に押し付けられ、私は悔しさで言葉に詰まってしまいました。義母の独演会は止まりません。
「私の若い頃はね……」と、いつもの昔の苦労話が始まろうとした、その時です。
夫からの痛烈な一言
奥の部屋から出てきた夫が、話を遮るように口を開きました。
「母さん、それ、俺が頼んだんだよ」
義母は驚いた顔で夫を見ました。「えっ? でも、手作りのほうが……」
夫はため息交じりに続けました。
「俺、母さんの手作り弁当で覚えてるの、いつも台所でイライラしながら作ってる母さんの後ろ姿なんだよね。『忙しい』って怒鳴られながら食べるより、こうやって二人で笑って食べるほうが、よっぽど美味いし愛情を感じるよ」
その一言に、義母は口をパクパクさせ、顔を真っ赤にして黙り込んでしまいました。
自分が良かれと思って信じてきた「手作り信仰」を、実の息子に真っ向から否定されたのですから、ぐうの音も出なかったようです。
その後、義母はそそくさと帰っていきました。それ以来、食事に関して口出しされることは一切なくなりました。
夫の意外な援護射撃のおかげで、私たちは今日も無理なく、笑顔の絶えない食卓を囲んでいます。
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※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。
※本コンテンツのテキストの一部は、生成AIを利用して制作しています。
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