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「飲み会も仕事だからな」と拘束する課長。翌朝、課長の机の上の領収証の束を見て顔面蒼白に【短編小説】

飲み会も仕事だからなと拘束する課長翌朝課長の机の上の領収証の束を見て顔面蒼白に短編小説

本記事はフィクションです。物語の登場人物、団体、名称、および事件はすべて架空のものであり、実在のものとは一切関係ありません。

課長の常套句

私の職場には、誰もが恐れる困った課長がいます。

「飲みニケーション」の信者で、週に何度も部下を強引に飲みに誘うのです。

「今日は帰ります」と断ろうものなら、課長の目は釣り上がります。

「おいおい、付き合いが悪いな。飲み会も仕事のうちだぞ? チームワークを作る大事な業務だ。お前は仕事を放棄するのか?」

これが彼の常套句。
「仕事」と言われると、真面目な若手社員ほど断れなくなってしまいます。

ある金曜日の夜、いつものように強制招集がかかりました。

「今日は朝まで語り合うぞ! これも業務命令だ!」

上機嫌な課長は、嫌がる私たちを連れ回し、居酒屋からスナックへ。
結局、解放されたのは深夜2時過ぎ。
タクシーで帰宅した頃には、空が白み始めていました。

私はもう我慢の限界でした。
「仕事」と言うなら、こちらも仕事として扱わせてもらいます。

仕事扱い

翌週の月曜日。 重役出勤してきた二日酔いの課長が、自分のデスクを見て凍りつきました。
そこには、うず高く積まれた紙の束が置かれていたからです。

「な、なんだこれは……?」

震える手でそれを手に取る課長。

私はすかさず、爽やかな笑顔で近づきました。

「おはようございます、課長。昨日の『業務』にかかった経費の精算書です」

机の上に置かれていたのは、一次会から三次会までの飲食代すべての領収証。
そして全員分のタクシー代の領収証。
さらに一番上には、参加した部下全員分の「深夜残業申請書」が添えられていました。

「課長が『飲み会も仕事だ、業務命令だ』とはっきりおっしゃいましたよね? ですので、労働基準法に基づき、深夜割増賃金を含む残業代として計算しておきました。今のうちに経理と部長に提出してきてもよろしいですか?」

課長の顔から、サーッと血の気が引いていくのが見えました。
ただの飲み会を「業務」として会社に請求し、さらに無許可で部下に深夜残業をさせていたとなれば、降格処分は免れません。

「ま、待て! 頼む、それだけは勘弁してくれ……!」

結局、課長は泣く泣く自腹で、みんなのタクシー代や飲み代を全額負担。

もちろん残業代は出ませんでしたが、その代わりにお小遣いが底をついた課長からの「業務命令」はピタリと止まりました。

「仕事」と言うからには、それなりの対価が発生するのは当然ですよね?

 

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※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。
※本コンテンツのテキストの一部は、生成AIを利用して制作しています。

 

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