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「俺の年収でお前は生活できている!」と怒鳴る夫。実は彼の給与は、私の副業より少なかった【短編小説】

古い考えの夫
はじめまして、美紀(みき)です。
夫の徹(とおる)と結婚して5年になります。
徹は会社員で、私は週3日のパート勤務。
ごく普通の夫婦だと思います。ただ、私には徹に詳しく話していない「副業」がありました。
在宅でイラストやデザインの仕事を受けているのです。
徹は少し古い考えの持ち主で、「家計を支えているのは俺だ」という自負が強い人でした。
最近、徹は仕事が忙しいのか、いつもイライラしていました。
私がパートから帰宅し、家事の合間に副業のパソコン作業をしていると、大きなため息をつくのです。
「美紀は気楽でいいよな。俺はこんなに大変なのに」
彼は、私の副業を「お小遣い稼ぎの趣味」くらいにしか思っていませんでした。
私は家計の足しになればと思い、黙々と作業を続けていました。
その日は、些細なことがきっかけでした。スーパーで、私がいつもより少し良いお肉を買ったのです。
レシートを見た徹が、突然声を荒げました。
「また無駄遣いして!俺がどれだけ苦労して稼いでると思ってるんだ!」
そして、ついに彼が口にしたのです。
「いいか、美紀!俺の年収でお前は生活できているんだぞ!少しは感謝しろ!」
その瞬間、私の中で張り詰めていた糸が切れました。
「徹さん、ちょっとこれを見てください」
我慢の限界だった
私は冷静に、副業で使っている銀行口座のアプリを開き、彼に見せました。
そこには、ここ数ヶ月の入金額がはっきりと表示されています。
「……は? なんだよ、これ……」
徹は目を丸くして固まっています。
「私の副業の収入です。先月も、先々月も、徹さんの手取り給与より多かったですよ。私は、徹さんのお金だけで生活しているわけではありません」
徹は何も言えなくなり、顔を真っ赤にして黙り込んでしまいました。
あの日から、家の空気は重く、ぎこちないものになりました。
お金が全てではありません。でも、「養ってやっている」という彼の態度に、私はずっと傷ついていました。私たち夫婦は今、関係を見つめ直すためのスタートラインに立たされています。
本記事はフィクションです。物語の登場人物、団体、名称、および事件はすべて架空のものであり、実在のものとは一切関係ありません。
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※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。
※本コンテンツのテキストの一部は、生成AIを利用して制作しています。
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