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「この部屋の住人様へ」家に届いた『宛名のない手紙』まるで監視されている?その手紙の主とは【短編小説】

この部屋の住人様へ家に届いた宛名のない手紙まるで監視されているその手紙の主とは短編小説

同棲生活と謎の手紙

彼である健太との同棲生活が始まり、私は幸せの絶頂にいました。
日当たりの良いリビング、二人で選んだお揃いのマグカップ。
何もかもが輝いて見えました。
そんな幸せな日々に、影を落とす出来事が起こったのは、引っ越して一週間ほど経った頃でした。
ポストに入っていたのは、一通の茶封筒。
宛名も差出人も書かれておらず、ただ「この部屋の住人様へ」とだけ記されています。
不審に思いながらも封を開けると、中には一枚の便箋が入っていました。
「そのカーテンの色、素敵ですね。でも、前のほうがもっと部屋に合っていたと思いませんか?」 走り書きのような文字に、背筋がゾッとしました。
誰かのいたずらだろう。そう思い込もうとしましたが、翌週、また同じように宛名のない手紙が届いたのです。
「キッチンの棚の高さ、少し変えましたか?使いにくくなっていないといいのですが」 まるで、この部屋を隅々まで知っているかのような内容。
恐怖を感じた私は健太に相談しましたが、「近所の人の嫌がらせじゃない?気にしないのが一番だよ」と、彼はあまり深刻に受け止めてくれませんでした。
しかし、私の不安は消えませんでした。
差出人は誰なのか。
なぜこんな手紙を送ってくるのか。
考えれば考えるほど、この部屋のどこかから誰かに監視されているような気分になります。
私は、自分の手で差出人を見つけ出してやろうと決心しました。

見つけた謎のピアス

手紙のヒントを元に、改めて部屋の中を見渡してみます。
すると、今まで気づかなかった小さな違和感が目に留まりました。
壁にうっすらと残る、額縁を飾っていたような跡。
よく見ると、クローゼットの扉の裏には、私のものではない、長い髪の毛が一本……。
決定的な証拠が見つかったのは、寝室のベッドの隙間からでした。
ホコリにまみれて落ちていたのは、小さなピアス。
それは明らかに女性物で、もちろん私のものではありません。
そのピアスは、健太の古いアルバムで一度だけ見たことがある、彼の元カノ・沙希さんがつけていたものと、よく似ているように思えました。
震える声で健太を問い詰めると、彼は気まずそうに顔を伏せ、全てを白状しました。
この部屋は、元々健太が沙希さんと同棲するために借りた部屋だったのです。
私と付き合う前に別れたものの、彼女はまだこの部屋の合鍵を持っており、時々こっそり侵入しては、自分の痕跡を残し、嫌がらせの手紙を投函していたのでした。
彼が隠していた真実と、部屋のあちこちに潜む元カノの影。
私たちの新しい生活は、思わぬ形で、見えない誰かの存在に脅かされることになったのです。

本記事はフィクションです。物語の登場人物、団体、名称、および事件はすべて架空のものであり、実在のものとは一切関係ありません。

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※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。
※本コンテンツのテキストの一部は、生成AIを利用して制作しています。

 

 

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