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【取材レポ】グアム政府観光局・理事長に聞く!観光の新戦略と最新イベント情報
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今回は「ツーリズムEXPOジャパン2025 愛知・中部北陸」の会場にて、グアム政府観光局 理事会理事・日本マーケット理事長の柳澤建さんに、グアム観光の新戦略についてお話を伺いました。
日本人観光客の動向や新イベント立案の背景、そして“観光客とローカルの方との交流”を軸にしたグアムの今後の展開まで、詳しくお届けします。
日本人観光客の回復とイベント企画の背景

コロナ禍で停滞していた日本からの渡航も、2025年に入り徐々に回復の兆しを見せています。
柳澤さんは、「日本人の旅行需要が戻りつつある今こそ、グアムを訪れた方に心から楽しんでいただけるよう、そして“行ってみたい”と思ってもらえるよう、多彩なイベントの企画・開催に力を入れています」と語り、現地での体験や人々との交流を重視した観光施策を強調しました。
今回はその中でも、タモンナイトマーケット、グアムインターナショナルダンスフェスティバル、そしてココ・ロードレースの3つのイベントが紹介されました。
タモンナイトマーケット──日曜の夜がグアムの新名物に
まず紹介されたのは、観光の中心地・タモン地区で毎週日曜日に開催されている「タモンナイトマーケット」。
海沿いのホテル街からほど近い便利なロケーションにあり、観光客がふらりと立ち寄れるアクセスの良さも人気の理由です。入場は無料で、誰でも気軽に楽しめる開放的なイベントとして親しまれています。
もともと、首都ハガニアのチャモロビレッジでは毎週水曜日に「チャモロナイトマーケット」が行われていましたが、「水曜日は都合が合わない」「観光客がもっと気軽に夜の時間を楽しめる場所がほしい」との声を受けて、新たに日曜夜のタモンナイトマーケットが誕生しました。曜日をずらすことで、観光客も地元住民も参加しやすくなっています。
会場には露店がずらりと並び、グアムの伝統料理であるチャモロ料理の香りが漂います。音楽ライブやチャモロダンスのステージも行われるほか、子どもたちに人気の「ふれあい動物園」や手工芸のワークショップなど、五感でグアムの文化を体験できるコンテンツが盛りだくさん。
現地の温かな雰囲気に包まれながら、観光客と地元住民が垣根を越えて交流できる点が、タモンナイトマーケットの大きな魅力といえます。
試験的に行われた初回10週間も大盛況で、地元住民・観光客・米軍関係者など、幅広い層が足を運びました。好評を受けて、今年10月12日(日)からは通年開催へと移行し、2026年まで毎週日曜日の午後5時〜9時に実施される予定です。
また、柳澤さんは「観光業と地域社会の共存」についても強調しました。「グアムでは住民と観光客の交流こそが最大の魅力を生んでいる。タモンナイトマーケットが成功している理由も、そこにある」と力強く語りました。
さらに「日曜のタモンナイトマーケットが定着すれば、月単位や四半期単位でより大規模なイベントを連動させることができる。観光客の皆さんが“日曜はナイトマーケットがある”と自然に認知するようになれば、それを起点に新たな催しを展開していける」と話しました。
グアムインターナショナルダンスフェスティバル──伝統×革新の躍動
続いて紹介されたのが、2025年12月6日(土)と7日(日)にタモン地区で初開催される「グアムインターナショナルダンスフェスティバル」です。
日本・韓国・台湾・フィリピン・マレーシアといったアジア太平洋地域を中心に各国のダンサーが集結し、競技やパフォーマンスが繰り広げられます。
ダンスフェスティバルは「文化舞踊」と「コンテンポラリーダンス」の2部門で構成され、伝統と革新が交わるダイナミックなステージが繰り広げられる予定です。グアムのローカルチームも参加し、ワークショップを通じて参加者同士の交流も促されます。
フェスティバルはダンス経験の有無に関わらず誰でも無料で参加でき、2025年10月17日(金)までエントリー可能 です。
また、7日(日)の夜にはアフターパーティーも開催予定。各国のダンサーや観客が一堂に会し、音楽とダンスで盛り上がりながら、お酒を片手に交流を深めるひとときが用意されています。
>>グアムインターナショナルダンスフェスティバルの詳細・エントリーはこちら
ココ・ロードレース──親子で楽しめる伝統のマラソン大会
グアムの春の風物詩ともいえる「ココ・ロードレース」についても詳しく紹介されました。
グアム政府観光局(GVB)が主催するこのマラソン大会は、地元住民と観光客の双方に長年愛され、島全体が一体となって盛り上がるイベントとして定着しています。
2026年大会は4月11日(土)と12日(日)の2日間にわたり開催され、今年も国内外から多くのランナーの参加が見込まれています。
大会は年齢別に複数の種目が用意されており、初日の11日には4〜12歳の子どもたちを対象にした「グアム・ココ・キッズファンラン」を実施。小さなランナーたちが懸命にゴールを目指す姿は微笑ましく、家族そろって気軽に参加できるのが魅力です。
翌12日には、13歳以上を対象としたハーフマラソンと駅伝リレーを開催。南国の青空の下、海沿いのコースを走り抜ける爽快感は格別で、競技という枠を超え、ランナー・地元住民・観光客が一体となって楽しめるのが魅力です。
昨年は100名を超える日本人ランナーが参加し、男女ハーフマラソン両部門で日本人選手が優勝するなど、大きな盛り上がりを見せました。
会場内には、フェイスペインティングやロッククライミング、移動動物園など、ランナー以外が楽しめるアクティビティも充実しています。
さらに12日には、日本人協会主催による春祭りも同時開催。焼き鳥や焼きそばなどお馴染みの屋台グルメが並び、盆踊りも行われる予定です。異国の地で日本の祭り文化を感じられる、貴重な体験です。
マラソンへの参加申込は2026年3月31日まで受け付け ており、オンライン登録も始まっています。走ることを通じて、グアムの自然・文化・人の温かさを体感できるココロードレースは、家族や仲間とともに特別な時間を共有できるイベントとして、今後も多くの注目を集めそうです。
グアムには地元住民と観光客をつなぐイベントが目白押し!
グアム政府観光局は、観光客だけでなく地元の方々も一緒に楽しめるイベントを積極的に企画・開催し、地域全体で観光を盛り上げる取り組みを進めています。
ナイトマーケットやダンスフェスティバル、ロードレースなど、多彩なイベントを通じて「参加型」「交流型」の観光を推進。グアムの魅力を再発見してもらうきっかけづくりにも力を注いでいます。
2026年に向けて、グアムがどのように発展し、どんな魅力を発信していくのか、その歩みから今後も目が離せません。
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