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「大きいクライアントが…」と仕事自慢する友人。真実を知った時、私から劣等感は消えた話【短編小説】

大きいクライアントがと仕事自慢する友人真実を知った時私から劣等感は消えた話短編小説

友人の言葉に、劣等感を抱いていた私

「恵美の会社も安定してていいけど、うちは成果主義だから。頑張った分だけお給料に反映されるの」

大学時代からの友人である玲奈と会うたび、私はこの手の自慢話にうんざりしていました。

彼女はいつもきらびやかな服を身にまとい、私のお給料ではとても行けないような高級レストランの話ばかり。そのたびに、私は自分の仕事や収入に、どこか引け目を感じていました。

私が勤めているのは、中堅のメーカーです。

一方、玲奈は「外資系のコンサル」とだけ言って、詳しい仕事内容は教えてくれません。

ただ、大きなプロジェクトを任されていることだけは、いつも自慢げに話していました。

 

真実を知った日、彼女への全ての感情が変わった

そんなある日のことです。私が担当する新商品のプロジェクトで、提携している企業のリストに目を通していました。

私たちの会社が、プロジェクトの一部をA社に発注し、さらにそのA社が業務の一部をB社に委託している、という関係です。

そのB社の担当者リストを見た時、私は思わず目を見開きました。そこには「高橋 玲奈」という、見慣れた名前があったのです。

一瞬、同姓同名の別人かと思いました。ですが、記載された年齢は友人である玲奈と一致します。

彼女が自慢していた「大きなプロジェクト」とは、私が担当しているこの仕事のこと。そして、彼女が語っていた「大きなクライアント」とは、巡り巡って、私の会社のことだったのです。

その事実を知ってから、不思議と彼女への劣等感がすっと消えていきました。

 

先日、久しぶりに玲奈に会うと、彼女はまた同じように自慢話を始めました。「最近、大きいクライアントの仕事が大変でさ〜」と。

以前の私なら、また嫌な気持ちになっていたでしょう。でも、すべての事情を知っている今、私はただ穏やかな気持ちで彼女の話を聞いていました。必死に自分を大きく見せようとする彼女の姿が、なんだか少しだけ、痛々しく見えたのです。

私は何も言わず、「そうなんだ、頑張ってるんだね」とだけ相槌を打ちました。優越感に浸りたいわけではありません。ただ、人の価値は、年収や会社の名前だけでは測れないのだと、心からそう思えた出来事でした。

 

本記事はフィクションです。物語の登場人物、団体、名称、および事件はすべて架空のものであり、実在のものとは一切関係ありません。

 

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※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。
※本コンテンツのテキストの一部は、生成AIを利用して制作しています。

 

 

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