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彼に『写真は奇跡の1枚でしょ?』と笑われた私→数年後にDMが来た内容【短編小説】

飲み会で憧れの先輩に言われた一言
『結菜のプロフ写真、あれ、奇跡の1枚でしょ?実物と全然違うじゃん』
数年前の大学時代。
サークルの飲み会で、憧れだった拓也先輩が、私のことをそう言って笑いものにしました。
当時の私は、メイクもお洒落も苦手な冴えない女の子。
友達が撮ってくれた、たった一枚の、自分でも信じられないくらい綺麗に写った写真を、勇気を出してプロフィール画像にした、その矢先のことでした。
彼の残酷な一言と、周りの嘲笑。
私の淡い恋は、プライドと共に粉々に砕け散りました。
でも、その悔しさが、私の心に火をつけたのです。
見返してやりたい…そう思いました
「見てなさいよ」と。
奇跡の1枚なんかじゃない。
毎日を、人生の全部を奇跡の1枚にしてやる。
そう誓った私は、そこから変わりました。
スキンケアやメイクを猛勉強し、自分に似合うファッションを探求しました。
内面を磨くために、たくさんの本を読み色々な場所へも出かけました。
数年後。私はすっかり自信を取り戻し、素敵な恋人の大輝にも恵まれ、充実した毎日を送っていました。
先輩からのDM
そんなある日の夜、スマホに一件の通知が届きました。
インスタグラムのDM。送り主は、あの拓也先輩でした。
『結菜、久しぶり。インスタ、ずっと見てた。信じられないくらい、綺麗になったね…もし良かったら、今度お茶でもしないかな?』
彼のメッセージを、私は静かに読み終えました。
昔の私なら、舞い上がって喜んだかもしれません。
でも、今の私の心は、不思議なほど穏やかでした。
かつてあれほど欲しかった彼の言葉は、もう、私の心には響きません。
彼は、私が努力の末に手に入れた「結果」に惹かれているだけ。
本当の私を見てくれていたわけではないのですから。
私は、返信することなく、そっとDMを削除しました。
隣で「どうしたの?」と優しく微笑む、今の恋人、大輝の手をぎゅっと握りしめる。
本当の奇跡は、外見が変わったことではありません。
誰かの評価に左右されず、自分を愛せるようになった、私の心そのものだったのです。
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【編集部注】
本記事は創作の小説であり、登場する人物や団体、出来事はすべて架空のものです。記事内で描かれているスキンケアの効果や肌の変化は物語上の演出であり、同様の結果を保証するものではありません。肌のトラブルにお悩みの方は、専門の医療機関にご相談ください。
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