藤井麻未

2015.11.09(Mon)

一眼レフを使わない人のための、旅で活きる写真の撮り方 Part 4

eafbc598f56879595bebe8bd7e50ea38.jpg (ギリシャ・ザキントス島にて)

Part1からお伝えしてきた、旅で素敵な写真を撮るコツ。前回Part3では、現地の人を写真に撮りこむことで風景写真をより素敵に見せるコツをお伝えしました。今回は、雰囲気の良い街角のカフェやショップのキャッチ―な写真を撮るポイントをお伝えしましょう。

■Theme5 カフェやショップの店先

~写真映えする被写体を選ぶ~


写真1 A s (イタリア・ローマにて)

旅に出ると、街を歩いているだけで素敵なカフェやショップなどが目に入り、ついつい写真に撮ってしまいたくなるもの。上の写真は、イタリアの街を歩いているとよく見かける、フェラーリのコンセプトストアを撮ったものです。確かにフェラーリといえばイタリアらしい店の一つではありますが、いざ写真に撮ってみると何故かあまり惹かれるものがありません。

その国にしかないブランドや限定ショップというものは特別感があるので写真に残したくなるものですが、あとで見返してみて面白いかといえば必ずしもそうではありません。むしろ、デザインや色使いなど、店の内容よりも見た目が面白いものに注目して被写体を選んでみた方が、結果的にその国や街を写真の中に印象付けることができます。

写真2 s (モロッコ・シャウエンにて)

上の写真は、近年注目を浴びつつあるモロッコの青い街シャウエンのカフェを撮ったものです。何の変哲もない普通のカフェなのですが、その色使いやイスラム風のデザインは強烈にインパクトを残します。青の街ならではの真っ青に塗られた壁にカラフルなデザインが映えています。

写真3 s (ギリシャ・ザキントス島にて)

上の写真も街角の何気ないレストランの店先ですが、ヴィヴィッドな色使いが秀逸です。まさに青い空と輝く太陽の似合うギリシャの島にピッタリな色合わせ。街の雰囲気に合わせたポップなファッションの人物を撮りこめば、さにに素敵な写真に仕上がります。

~看板に注目してみる~


写真4 s (イタリア・ナポリにて)

上の写真はナポリの老舗パティスリーを写したものです。店の名前は大きく書いてあるのですが、品物か見えるわけではなく看板も見えないので写真だけでは何の店かよくわかりません。海外、特にヨーロッパの店先には、とってもかわいらしいデザインの看板が出ていることが多くあります。そこで、無理に店全体を撮るのではなく看板だけに注目してみても面白いでしょう。すると、全体を撮るよりもお洒落で、かつ店の内容もよくわかる一枚になります。

写真5 s (オーストリア・ザルツブルグにて)


写真5 A s (エストニア・タリンにて)

~花や動物をうまく利用してみる~


街角には様々な花が飾られていることもあり、何の変哲もない店先でも鮮やかな花があるだけで素敵に見えるものです。そういった場合、花に注目して切り取ってみると素敵な街角風に写ります。そこに猫や犬など愛らしい動物がいてくれれば文句なしです。

写真6 s (ギリシャ・ザキントス島にて)

~余計なものを排除する~

写真7 s (イタリア・ローマにて)

上の写真は、つたが絡むローマの老舗ホテルのファサードを撮ったものですが、残念ながら手前の道路やバイクが邪魔をして雑然とした印象を受けてしまいます。都会などでは特に、店を撮ろうとしたら目の前に車がギッシリ並んで駐車していた、観光客だらけでイマイチ情緒に欠けるといったことがたくさんあります。

写真8 (香港・中環にて)

そんな時は、思い切って車や人をカットし上部だけを撮ってみましょう。下から見上げるように撮ればなかなか雰囲気の良い写真に仕上がります。

いかがでしたでしょうか。異国の街角は、歩いているだけで心が躍り旅のワクワク感が高まります。素敵な街角の風景を写真に収めて帰国することができれば、家族や友人とそのワクワク感を共有することができるでしょう。色やデザインに注目して絵になる被写体を選ぶこと、そして余計なものを排除すること、基本的にこの2点を極めていけば、とっても素敵な街角の店先写真ができるはず。ぜひ挑戦してみて下さいね!
旅で活きる写真の撮り方、次回で最終回です。どうぞお楽しみに。




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“元添乗員の国外逃亡旅行記” http://mamfuj.hatenablog.com/


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