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「鍋パーティーしようぜ!」と仲の良い友人と集まった夜→思わず気まずくなってしまった瞬間…【短編小説】
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本記事はフィクションです。物語の登場人物、団体、名称、および事件はすべて架空のものであり、実在のものとは一切関係ありません。
友人との鍋パーティー
「鍋パーティーしようぜ!」
仲の良い友人たちと、久しぶりに集まることになりました。
誰からともなく「それぞれ材料を持ち寄る形式にしよう。何が入るか分からない方が面白いから!」という提案が出ました。
私もその時は賛成しましたが、実は心の中で「これなら自分の出費を抑えられるかも」と、こっそり考えていたのです。
当日、私はスーパーの精肉コーナーで足を止めました。
牛肉は高価ですし、豚肉すら今の私には贅沢に感じられました。
結局、私が手に取ったのは数十円の「もやし」と「しらたき」だけ。「まあ、誰かが豪華なお肉を持ってきてくれるだろう」という身勝手な期待を胸に、友人宅へ向かいました。
材料を広げると
友人宅に集まると、みんな少し落ち着かない様子で袋を抱えていました。
「せーの!」の合図で一斉に材料をテーブルに並べた瞬間、部屋の中はしんと静まり返りました。
テーブルの上に並んでいたのは、山のような白菜、キャベツ、ネギ、豆腐、そして私の持ってきたもやし。
どこをどう探しても、鍋の主役であるはずの「肉」や「魚」が、ひとかけらもなかったのです。
「……お肉、ないね」
誰かが弱々しく呟きました。
その場に漂う、得も言われぬ気まずさ。全員が「安く済ませようとしたこと」が、一瞬でバレてしまった瞬間でした。
仲が良いからこそ、お互いに甘え、全員が財布の紐を締めすぎてしまったのです。
結局、その夜の晩餐は、お肉の旨味が一切ない「究極の精進鍋」になりました。
お湯の中で虚しく泳ぐ野菜たちを眺めながら、私たちは終始、苦笑いを浮かべるしかありませんでした。
「健康には良さそうだけど……やっぱり寂しいね」
出汁の味しかしない鍋を囲み、私たちは自分のケチさを深く反省しました。
「次はちゃんとお肉担当を決めよう」と心に誓った、少し切なくて水っぽい、冬の夜の思い出です。
※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。
※本コンテンツのテキストの一部は、生成AIを利用して制作しています。
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