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「身内の不幸があって」と欠勤LINEを送るバイト。だが、店長の返信内容を見て出勤したワケ【短編小説】

身内の不幸があってと欠勤LINEを送るバイトだが店長の返信内容を見て出勤したワケ短編小説

本記事はフィクションです。物語の登場人物、団体、名称、および事件はすべて架空のものであり、実在のものとは一切関係ありません。

繁忙期に親戚が亡くなる「不幸体質」な彼

私は駅前の喫茶店で店長をしています。
スタッフは皆良い子たちばかりですが、一人だけ困った男子大学生のアルバイトがいました。
彼は普段から遅刻が多く、ゴールデンウィークやクリスマスなどの繁忙期になると、決まって「身内の不幸」を理由に当日欠勤をするのです。
今年だけですでに祖父が2回、親戚のおじさんが3回ほど亡くなっている計算になります。

そして、人手がどうしても欲しい週末の朝、彼からLINEが届きました。

『すみません、朝起きたら同居している祖母が心不全で倒れて、そのまま亡くなりました。バタバタするので今日は休みます』

またか、と思いました。しかし「人の死」を理由にされると、嘘だとわかっていても「出勤しろ」とは言えません。
私は諦めて、シフトの穴埋めをどうするか頭を抱えていました。

元気にモーニングを食べる「幽霊」

開店準備をしていると、自動ドアが開き、一人のお客様が入ってきました。
私はお冷を出しながら、思わず「あっ」と声を上げそうになりました。

実は彼女、さきほど「亡くなった」と報告があった彼のおばあちゃん本人なのです。
そもそも彼がうちで働くことになったのは、長年の常連である彼女が

「うちの孫がバイトを探しているから、ここで働かせてやってくれないか」

と私に頭を下げて紹介してくれたからでした。
つまり、私は彼のおばあちゃんを知っていたのです。

亡くなったはずのおばあちゃんは、非常に顔色が良く、元気にゆで卵の殻を剥いています。
私はニッコリ笑って、こっそりと遠目からおばあちゃんが写り込むようにお店の写真を撮りました。
そして、彼にこんなLINEを送りました。

『お悔やみ申し上げます。それは大変でしたね。 ところでお店に今、君のおばあちゃんが来店されて、元気にモーニングを食べています。もしかして、幽霊かな? 私、怖くて震えてるんだけど、紹介者の君なら確認できると思うから、今すぐ見に来てくれない?』

送信して1分後。

『すみません! 生きてました! すぐ行きます!!』

という意味不明な返信があり、彼は顔面蒼白でダッシュで出勤してきました。

店内でくつろぐおばあちゃんと目が合い、気まずそうにしている彼。
嘘をつくなら、毎日店に来る常連客をダシにしてはいけませんね。

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※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。
※本コンテンツのテキストの一部は、生成AIを利用して制作しています。

 

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