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新人「体調悪いので休みます」→上司「SNS見たよ」。競馬場にいるのがバレた新人の末路【短編小説】

本記事はフィクションです。物語の登場人物、団体、名称、および事件はすべて架空のものであり、実在のものとは一切関係ありません。
繁忙期の当日欠勤
私はとある商社で、チームリーダーを任されています。
あの日も月末の締め作業に追われ、猫の手も借りたいほどの忙しさでした。そんな朝の始業直前、配属されたばかりの新人くんから電話がかかってきたのです。
「ゴホッ、ゴホッ……すみません、朝から熱が下がらなくて……今日は体調悪いので休みます。」
受話器越しに聞こえる声は弱々しく、今にも消え入りそうでした。私は純粋に心配し、「わかった。仕事のことは気にせず、ゆっくり休んで病院に行ってね」と優しく声をかけました。
彼の分の業務を肩代わりし、その日は昼食をとる時間もないほど必死に働いたのです。
SNSの衝撃の投稿
ようやく一息つけたのは、夕方の休憩時間でした。何気なくSNSを開いたときのことです。「知り合いかも」の欄に見覚えのある顔が表示されました。病欠している彼です。
好奇心でタップした私は、我が目を疑いました。そこには、今日投稿された写真があったのです。
『平日昼間の競馬場、最高! 大穴当てて、あんな会社辞めてやるわ(笑)』
写真には、晴天の競馬場を背景に、ビールと万馬券を握りしめて満面の笑みを浮かべる彼の姿が。
怒りを通り越して、冷ややかな感情がスッと胸に広がりました。私は彼とのLINE画面を開き、静かにメッセージを送りました。
『体調はどう? まだ熱あるの?』
数秒で既読がつきました。
『はい、まだ38度あって……。明日も行けるかわからないです』
息を吐くように嘘をつく彼に、私は最後の一通を打ち込みました。
『へぇ、38度の熱で競馬場に行けるなんてすごい体力だね。「辞めてやる」って本気?』
既読がついたまま、返信は途絶えました。その後、SNSの投稿は削除されましたが、私の記憶は消えません。
翌日、彼は顔面蒼白で出社してきました。
もちろん、待ち受けていたのは私だけではありません。人事評価に関わる部長も同席し、厳重注意が行われました。
彼は「魔が差した」と弁解していましたが、平然と嘘をついたという事実は重く、チーム内での信用は完全に地に落ちました。
結局、彼は居心地が悪くなったのか、それから数ヶ月もしないうちに退職しました。SNSの使い方も、社会人としての振る舞いも、もう少し勉強が必要だったようですね。
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※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。
※本コンテンツのテキストの一部は、生成AIを利用して制作しています。
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