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「任せろ!俺が抱っこする!」と張り切った夫。抱っこ紐の装着ミスがあんな事態を招くなんて…【短編小説】

やる気満々の夫
「任せろ!俺が抱っこする!」
生後3ヶ月の息子との初めての家族でのお出かけ。その日、夫はいつも以上に張り切っていました。そのやる気はとても嬉しかったのですが、私は少し不安でした。
「説明書、見たほうがいいんじゃない?」
「大丈夫、感覚でいける!カチッとすればいいんだろ?」
夫は自信満々に抱っこ紐を肩にかけ、息子を抱き上げます。ですが、あちこちベルトはねじれているし、背中のバックルにはなかなか手が届きません。
「うーん、あれ?」「こっちか?」
悪戦苦闘する夫。私はハラハラしながら見守ります。これで本当に大丈夫なの…?
なんとか装着を終えた(ように見えた)夫は、「よし、完璧!行こう!」と得意げな顔で玄関を出ていきました。
その「完璧」が、あんな事態を引き起こすとも知らずに…。
あわや大惨事
事件が起きたのは、近所のスーパーの卵コーナーでのことでした。
その日は特売日で、夫が「お、卵安いぞ!」と、棚の上段にある卵パックに手を伸ばそうと、少し体を反らせた瞬間です。
「あれ? あれ?」
夫の焦った声。見ると、息子の体がずるりと下にずり落ちていきます。
なんと、夫が悪戦苦闘して留めた背中のバックルが、きちんと留まっていなかったのです!
「あーっ!」
息子の小さな体が、目の前の卵パックの山に向かって、スローモーションのように傾いていきます。夫が「うわああ!」と叫びながら、慌てて息子の体を手で支え、私は心臓が止まるかと思いました。
幸い、息子が卵の海にダイブする寸前で夫がキャッチ。息子はきょとんとした顔をしていましたが、夫の顔は真っ青。
「ごめん…俺が…ちゃんと…」
周りのお客さんからの視線が痛かったです。
幸い息子に怪我はありませんでしたが、一歩間違えれば大惨事でした。
帰宅後、私たちは説明書と動画で「抱っこ紐の正しい装着方法」を、息子(の代わりのぬいぐるみ)で何度も何度も猛特訓しました。
夫の「任せろ!」は、あの日以来、とても慎重な「任せて…ください」に変わりました。
本記事はフィクションです。物語の登場人物、団体、名称、および事件はすべて架空のものであり、実在のものとは一切関係ありません。
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※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。
※本コンテンツのテキストの一部は、生成AIを利用して制作しています。
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