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「私じゃなくて彼氏と行きなよ」疎遠になってしまった親友。卒業式の日、親友が墓場まで持っていくはずだった事実に私は…

「私じゃなくて彼氏と行きなよ」疎遠になってしまった親友。卒業式の日、親友が墓場まで持っていくはずだった事実に私は…

氷点下の更衣室と、親友がくれた「ヒント」

中学一年生の頃、私たちはいつも二人一組でした。

同じ部活のコートに立ち、同じリズムで笑い、私は親友の隣で、あるクラスメイトの男子に密かな恋をしていました。

中学二年の冬、その恋が終わりを迎えたと、私は勝手に思い込んでいました。

放課後の静まり返った教室。

冷たい空気の中で響いた、彼と彼の友人の話し声。

「俺さ、好きな人がいるんだよね」

その一言に心臓が跳ね、私は逃げるように更衣室へ駆け込みました。

一人きりの空間で泣き崩れる私。

けれど、諦めようとすればするほど、「彼の好きな人」が誰なのか知りたくてたまらなくなったのです。

「一緒に帰ってくれるなら、少しずつヒントをあげるよ」

親友である彼女は、私の相談に乗ってくれると言いました。

帰り道の信号待ち、あるいはコンビニの店先で、親友は毎日一つずつ、彼から探り出した「好きな人のヒント」をくれました。

その時の親友の瞳が、少しずつ光を失っていたことに、恋に盲目だった私は気づくはずもありません。

やがてクラスメイトから告げられたのは、予想外の真実でした。

「彼が好きなのは、君だよ」と。

信じられない思いで、帰り道に彼を呼び止めました。

「ねえ、本当なの…?」

「…バレる前に、自分から言いたかったんだけど。俺、お前のことが好きだ」

「私も。私もずっと、好きだった」

両片思いだったことが分かり、私たちは付き合うことになりました。

それが、親友との「終わりの始まり」だとも知らずに。

遠ざかる背中と、届かない約束

彼との時間が増えるにつれ、親友との間には目に見えない境界線が引かれていきました。

夏祭りに誘っても、彼女はどこか遠くを見るような目で、静かに首を振るのです。

「お祭りはさ、私じゃなくて彼氏と行きなよ」

あんなに楽しみにしていた約束も、放課後の何気ないお喋りも、すべてが過去のものになっていきました。

親友の欠席日数が増えていき、教室の親友の机が白く浮いて見えるようになった頃、私たちはそのまま卒業式を迎えました。

卒業証書を手にし、久しぶりに登校した親友の姿を見つけた私は、いても立ってもいられず彼女の手を引きました。

「一緒に帰ろう?今日くらい、二人でデートしようよ」

無理やり連れ出した、思い出の公園。

沈みゆく夕日が、二人の影を長く伸ばしていました。私は親友を元気づけたくて、精一杯の笑顔で言いました。

「今日は本当に楽しかった!またこうやって遊ぼうね。私、やっぱりあんたのこと、マジで大好き!」

すると親友はふと足を止め、寂しげに、けれど愛おしそうに微笑んだのです。

「その『大好き』っていう言葉、彼氏に伝えてあげて。私はもう……十分すぎるくらい、あんたからもらったから」

墓場まで持っていくはずだった「告白」

困惑する私に、彼女は震える声で言葉を紡ぎ始めました。

「この気持ち、本当は墓場まで持っていく気だったんだ。……私、あんたのことが大好きなの。親友としてじゃなくて、『LOVE』の方で」

頭の中が真っ白になりました。親友は言葉を止めませんでした。

「彼氏がいるあんたを応援することで、自分に言い聞かせてた。普通の女の子になりたかった。……本当は誰にも渡したくなかったし、ずっと嫉妬してた。こんな私で、ごめんね」

涙を堪え、まっすぐに私を見つめる瞳。

「でもね、親友になれて本当に嬉しかった。……幸せになってね」

それが、親友の最後の言葉でした。

高校生になった今も、親友とは連絡が取れないままです。

最寄り駅は同じ。

いつかどこかですれ違ってもおかしくないはずなのに、不思議なくらい親友の姿を見かけることはありません。

あの時、立ち尽くすことしかできなかった私。

どんな言葉をかければ、彼女の心に寄り添えたのでしょうか。

夕暮れの公園で聞いた親友の泣き出しそうな笑顔が、今も胸の奥に焼き付いて離れません。

※GLAMが独自に実施したアンケートで集めた、10代・女性読者様の体験談をもとに記事化しています

※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。

PROFILE

GLAM Lifestyle Editorial

編集部

日々の暮らしや選択を通して生まれる気持ちの変化に目を向け、人生を自分らしく整えていくヒントを届ける編集部チームです。仕事や人間関係、暮らしの質、価値観の揺らぎ。さまざまなテーマを横断しながら、今の自分にとって心地よい選択とは何かを考え、無理のない距離感で情報を発信しています。ときには短編小説の力も借りながら、日常にそっと寄り添い、気持ちを軽くするようなライフスタイルコンテンツをお届けします。

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