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「今回の採用、顔で選んだわ(笑)」笑う人事部長。だが、部下からの内線を取ると最悪な事実が…【短編小説】
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本記事はフィクションです。物語の登場人物、団体、名称、および事件はすべて架空のものであり、実在のものとは一切関係ありません。
人事部長の誤爆
憧れだったアパレル本社の事務職に採用され、私は期待に胸を膨らませて入社式を待っていました。
数回にわたる面接では、私のこれまでの経験やスキルを熱心に聞いてくれた……そう信じていたんです。
入社を一週間後に控えたある日の午後、スマホが震えました。
会社が用意した、同期となる新卒メンバー全員が入っているグループチャットの通知です。
「みんな、よろしくね!」なんて挨拶が飛び交う中、突如として人事部長から一通のメッセージが届きました。
「今回の採用、顔で選んだわ(笑)能力は二の次だけど、会社の華にはなるでしょ」
一瞬、思考が止まりました。
明らかに社内の役員か誰かに送るはずのメッセージを、よりによって採用した本人たちがいるグループに誤爆したのです。
同期全員がそれを読んでいました。
電話裏で聞こえたのは…
数分後、私のスマホに、電話が入りました。
相手は人事部長の下で働く、採用担当の女性社員でした。
「あ、もしもし……。今のメッセージ、見たわよね? 本当に申し訳ないのだけれど、部長が少し浮かれてしまって……。でも、あなたの実力もちゃんと評価しているから!」
必死にフォローする彼女の声は震えていました。
ですが、彼女が電話を切る間際に、後ろから部長の呑気な声が漏れ聞こえてきたのです。
「いや〜、間違えちゃったよ。でも本当のことだし、あの子たちも可愛いって言われて悪い気はしないでしょ?」
その瞬間、私の中で何かが音を立てて崩れました。
私のこれまでの努力や、資格取得のために費やした時間は、彼にとって「顔」という付加価値以下のものだったのでしょうか。
結局、私は入社初日に辞退を申し出ました。
他の同期たちも、半分以上が数ヶ月以内に辞めたと風の噂で聞きました。
見た目で判断されることが、必ずしも悪いことではないのかもしれません。
でも、それを隠そうともせず、あまつさえ本人たちに露呈してしまうような組織に、自分の未来を預けることはできませんでした。
今は、私の「中身」を真っ直ぐに見てくれる会社で、元気に働いています。
※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。
※本コンテンツのテキストの一部は、生成AIを利用して制作しています。
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