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「ふざけるな!ハシが入ってないぞ」とキレる客。だが、他の客の一言をうけ表情が一変【短編小説】

本記事はフィクションです。物語の登場人物、団体、名称、および事件はすべて架空のものであり、実在のものとは一切関係ありません。
せっかちな客の「いらない」連発
コンビニでバイトを始めて半年。
一番神経をすり減らすのは、忙しい時間帯に現れる「せっかちな客」への対応です。
その日も、お昼時のピークでレジには長い列ができていました。
そこに現れたのは、不機嫌そうな顔をした一人の男性客。カゴをドサッと置き、腕組みをしながら私を睨みつけます。私は努めて笑顔で接客を始めました。
「ポイントカードはお持ちですか?」
「いらない!早くして!」
食い気味に遮られ、私は慌ててスキャンを進めます。
「お弁当、温めますか?」
「いらないいらない!そのままでいいから!」
語気はさらに強まり、後ろの客も顔をしかめています。
「袋にお入れしますね。おハシは……」
「いらないって言ってるだろ!余計なこと聞かずにさっさと袋詰めしろ!」
彼は私の言葉を最後まで聞かず、乱暴に袋を奪い取ると、舌打ちを残して店を出て行きました。
しかしすぐに自動ドアが勢いよく開き、先ほどの男性が戻ってきたのです。
「おい!ふざけるな!ハシが入ってないぞ!どうやって食えってんだ!」
レジ前まで詰め寄り、カウンターをバンと叩く男性。店内が静まり返る中、私は謝ろうとしましたが、恐怖で言葉が出てきません。
その時、後ろに並んでいた別の客が口を開きました。
静かなる逆転劇
「あんた、さっき店員さんがハシの話をした時、『いらない』って怒鳴りつけてたじゃないか」
はっきりと店内に響き渡る声でした。
「え……?」
「彼女はちゃんと聞いてたよ。それをあんたが遮って、いらないって断ったんだ。自分の言ったことも覚えてないのか?」
周りの客たちも「そうだそうだ」と言わんばかりの冷ややかな視線を送ります。
男性は顔を真っ赤にし、何か言い返そうと口をパクパクさせましたが、結局何も言えずに逃げるように店を去っていきました。
自分の非を突きつけられた彼の情けない背中を見て、私の震えていた心は、一気にスカッと晴れやかになりました。
※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。
※本コンテンツのテキストの一部は、生成AIを利用して制作しています。
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