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「私、結婚するの!」友人からの報告LINE。だが、送られてきた写真を見て結婚を止めたワケ【短編小説】
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本記事はフィクションです。物語の登場人物、団体、名称、および事件はすべて架空のものであり、実在のものとは一切関係ありません。
結婚報告してきた友人
金曜日の夜、一週間分の疲れを癒やそうとソファでくつろいでいた時、スマホが短く震えました。
画面を見ると、大学時代からの一番の親友からの通知。
そこには、私の目を疑うような言葉が躍っていました。
友人「私、結婚するの! ついに運命の人に出会っちゃった」
私「ええっ、本当!? おめでとう! どんな人かすごく気になる!」
友人「ふふふ、見せちゃうね。優しくて会社を経営してる、最高のパートナーだよ」
そう言って送られてきたのは、高級そうなレストランで彼女の肩を抱き、優しそうに微笑んでいる男性とのツーショット写真でした。
しかし、その写真を見た瞬間、私の指は凍りつきました。
写真の男性には、あまりにも見覚えがありました。彼は、私の「前の職場の先輩」だったのです。
ただの先輩なら「世間は狭いね」で済んだかもしれません。
しかし彼は、社内でも有名なトラブルメーカーでした。
数年前、既婚者であることを隠して複数の女性社員と同時に交際し、金銭問題まで起こして会社を追われるように辞めていった人物だったのです。
彼女からのメッセージには「彼は独身」と書かれていました。さらに、私が知っている名前とは名字も変わっています。
「どうしよう……。彼女の幸せを壊したくない。でも、このままでは彼女が不幸になってしまう」
カフェでの話し合い
一晩中悩み抜いた末、私は翌日、彼女をカフェに呼び出しました。
幸せそうな顔をして現れた彼女に、私は意を決して、彼について知っているすべての事実を話しました。彼が以前使っていた名刺のコピーや、当時の騒動を知る共通の知人からの証言も集め、慎重に、けれどはっきりと伝えました。
彼女は最初、信じられないという顔をしていましたが、私が提示した証拠を見るうちに顔から血の気が引いていきました。
後日、彼女が詳しく調べたところ、彼は今も離婚しておらず、彼女から多額のお金を借りようとしていたことも発覚したのです。
結局、結婚の話は白紙になりました。
彼女はひどく傷つき、しばらくは塞ぎ込んでいましたが、数ヶ月が経った頃、「あの時、勇気を出して止めてくれて本当にありがとう」と笑顔を見せてくれました。
親友の幸せを一度は壊してしまったかもしれませんが、あの時、真実を伝える決意をして本当に良かったと、心から思っています。
※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。
※本コンテンツのテキストの一部は、生成AIを利用して制作しています。
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