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「急でごめん、別れよう」と彼からのLINE→「私、何かした?」と聞くと呆れた一文が…【短編小説】
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本記事はフィクションです。物語の登場人物、団体、名称、および事件はすべて架空のものであり、実在のものとは一切関係ありません。
彼からのお別れLINE
2年間の交際期間中、彼とは一度も大きな喧嘩をしたことがありませんでした。
優柔不断なところはあるものの、それを「優しさ」だと信じ、結婚も視野に入れていたのです。
まさか、その優柔不断さが最悪の形で牙を剥くとは思いもよりませんでした。
ある日曜の夜、デートから帰宅して一息ついた頃、スマホが鳴りました。
彼からのLINEです。
「今日は楽しかったね」というメッセージを期待して開いた私は、画面の文字を見て凍りつきました。
「急でごめん。別れよう」
頭の中が真っ白になりました。
さっきまで手を繋いでいたのに。私は震える指でフリック入力しました。
「えっ、どういうこと? 急すぎて頭が追いつかないよ。私、何かした?」
既読はすぐにつきました。数秒後、彼から返信が来ます。
「君は何もしてないよ。ただ、今日帰ってから母さんに君の写真を見せて相談したんだ」
「お母さんに? それで?」
嫌な予感がしました。
彼はまだ私のことを親に話していなかったはずです。続く彼のメッセージは、私の理解を遥かに超えていました。
理由はお母さん
「母さんが写真を見て『この子は気が強そうで、家の運気を下げる顔をしてる。苦労するからやめなさい』って言ったんだ。母さんの直感は今まで外れたことがないし、僕も母さんが反対する人とは付き合えないから。ごめん」
私はスマホを持ったまま、開いた口が塞がりませんでした。
30歳を過ぎた大人の男性が、2年も付き合った恋人との別れを、会ったこともない母親の「顔相占い」のような一言で決めてしまうなんて。
怒りを通り越して、なんだか笑えてきてしまいました。私は深呼吸をして、最後通告となるメッセージを送りました。
「それ、本気で言ってるの? 私たちの2年間の思い出より、会ったこともないお母さんの直感の方が大事ってこと?」
彼からの返信は、あまりにも幼稚なものでした。
「母さんは僕の幸せを一番に考えてくれてるんだ。それを否定するような人とは、やっぱり合わないと思う」
その一文を見た瞬間、私の中で何かがプツンと切れました。
「わかりました。お母さんと一生仲良く暮らしてください。さようなら」
私はそう送信すると、彼の返信を待たずにブロックしました。
もし結婚していたら、何かあるたびに「母さんがこう言ってるから」と振り回されていたに違いありません。
失恋の痛みはありましたが、それ以上に「巨大な地雷を回避できた」という安堵感の方が大きかったです。 これからは「自分の意思で動ける自立した人」を探そうと、心に強く誓いました。
※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。
※本コンテンツのテキストの一部は、生成AIを利用して制作しています。
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