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「あなたの彼と結婚するわ」友人からの略奪LINE→「どうぞ!どうぞ!」と私が返信したワケ【短編小説】
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本記事はフィクションです。物語の登場人物、団体、名称、および事件はすべて架空のものであり、実在のものとは一切関係ありません。
彼を略奪した女
スマホの画面が明るくなり、通知が表示されたのは金曜日の夜のことでした。
一週間の仕事が終わり、リラックスしてドラマを見ていた私の目に飛び込んできたのは、学生時代からの友人による衝撃的なメッセージ。
「ごめんね。私、あなたの彼と結婚することになったの。彼もあなたより私の方がいいって」
いわゆる「略奪LINE」です。彼女は昔から、私が持っているものを何でも欲しがるタイプでした。
新しい服、私の趣味、そしてついに、私の彼氏にまで手を出したようです。
普通なら、ここで激怒したり、涙を流したりするのかもしれません。
しかし、私の反応はまったく違いました。
スマホを握りしめ、ガッツポーズをしたくなるほどの歓喜がこみ上げてきたのです。私は震える指を抑えながら、即座に返信しました。
「えっ、本当に!? わかった! どうぞどうぞ!」
彼女からは「強がっちゃって」とマウントを取るようなスタンプが返ってきましたが、私は心底安堵していました。
実はこの彼、外見こそ良いのですが、中身はとんでもない「地雷男」だったのです。
ギャンブルで作った借金は数百万円。私に「結婚して一緒に返済しよう」と迫り、断ると暴れるような男でした。
一ヶ月後、痛い目に…
それから一ヶ月後。
深夜にその友人から鬼のような着信がありました。恐る恐る出ると、彼女の悲鳴が聞こえてきました。
「ねえ助けて! 彼の借金、違法な業者からも借りてたみたいで、家に取り立てが来てるの!どうにかして!」
私は冷たく告げました。
「え、無理だよ。だって『彼と結婚する』って宣言したのはあなたでしょ? 妻になる覚悟があるなら、借金取りの対応もお似合いじゃない?」
電話の向こうで、彼が「お前の友達なら金持ってるだろ! 代わりに払わせろ!」と怒鳴り散らし、彼女が泣き叫ぶ声が聞こえます。
どうやら彼は、私への愛情ではなく、私の「財布」への未練で彼女に乗り換えただけだったようです。
「人のものを盗るから、そういう特大の貧乏くじを引くのよ。二人で仲良く、地獄の果てまで逃げ回ってね」
そう言って通話を切り、全ての連絡手段をブロックしました。
後日聞いた話では、二人は夜逃げ同然でアパートを追い出され、互いに責任をなすりつけ合いながら、借金取りに追われる極貧生活を送っているそうです。
友人だった彼女は心労で激痩せし、見る影もないとか。
略奪してくれて本当にありがとう。おかげで私は、最高の厄落としができました。
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※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。
※本コンテンツのテキストの一部は、生成AIを利用して制作しています。
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