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「この限定品全部ください」と買い占めようとする転売ヤー。だが、店員のある行動で顔面蒼白に【短編小説】
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本記事はフィクションです。物語の登場人物、団体、名称、および事件はすべて架空のものであり、実在のものとは一切関係ありません。
利益目的の転売ヤー
これは、私が以前からどうしても欲しかった、ある人気キャラクターの限定グッズが発売された時の話です。
そのグッズは生産数が少なく、ネット上では発売前から「争奪戦になる」と噂されていました。
私はどうしても手に入れたかったので、発売当日の朝早くからお店に並ぶことにしました。
開店を待つ間、私の少し前に並んでいた男性の会話が聞こえてきました。
男性はスマホで誰かと通話しており、「ああ、ここの店は穴場だから。在庫も全部買い占める予定。お前も他の店回れよ」と、隠す様子もなく大きな声で話しています。
明らかに自分が使うためではなく、利益目的の転売屋です。
「あんな人に買い占められたら、私の分なんて絶対に残らない……」 私は不安と怒りで泣きそうになりましたが、トラブルになるのが怖くて何も言えずにいました。
そして、いよいよ開店の時間です。
その男性は真っ先にレジへ向かうと、店員さんに向かって威圧的な態度で言いました。
「この限定品全部ください。あと奥に在庫あるならそれも全部出して」
やはり、すべて買い占めるつもりです。
周りのお客さんもざわつき始め、私も「もうダメだ」と諦めかけました。 しかし、対応した店員さんは非常に冷静でした。
「お客様、申し訳ございませんが、こちらの商品はお一人様一点限りとさせていただいております」
ここまではよくある対応です。
男性もそれは想定内だったのか、すぐに食い下がりました。
「あ? わかったよ。じゃあ、とりあえず1個売れよ。その後並び直すから文句ねえだろ?」 そう言って、強引に会計を迫ろうとしました。
店員の毅然とした対応
しかし、店員さんはレジを通そうとはせず、冷ややかな目で男性を見据えてこう言いました。
「いいえ、1点であっても販売はお断りいたします」
「はあ!? なんでだよ! 1個ならルール守ってるだろ!」 男性が怒鳴り声を上げましたが、店員さんは動じることなく、事務的にこう告げました。
「先ほど『在庫を全部』とおっしゃいましたよね? 当店では転売防止の観点から、個数制限を超えて買い占めようとする意思を示されたお客様への販売は、個数に関わらず一切お断りするという規定がございます」
議論の余地などない、という毅然とした拒絶でした。
「全部」と口に出した時点で、彼はお客としてのアウトラインを超えてしまっていたのです。
「ふ、ふざけんな! 金払う客だぞ!」
「規定ですので。他のお客様のご迷惑になりますので、お引き取りください」
店員さんの淡々とした正論に、男性は顔を真っ赤にして何か言い返そうとしましたが、周りのお客さんからの冷ややかな視線に気づき、いたたまれなくなったのか逃げるように店を出て行きました。
自業自得な結果に、店内では小さな拍手が起こりました。
毅然とした店員さんの対応に、胸がスカッとする体験でした。
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※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。
※本コンテンツのテキストの一部は、生成AIを利用して制作しています。
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