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「経費削減だ」と真夏にエアコンを切る上司。だが、部下のある一言で顔面蒼白に。一体何が?【短編小説】
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本記事はフィクションです。物語の登場人物、団体、名称、および事件はすべて架空のものであり、実在のものとは一切関係ありません。
猛暑日のエアコン禁止令
これは私が以前勤めていた会社で起きた、忘れられない夏の出来事です。
連日30度を超える猛暑日が続いていたある日の午後、事件は起こりました。
「今月の電気代がとんでもないことになっている!」と、部長が血相を変えてフロアに入ってきたのです。 そして、まさかの一言。
「経費削減だ、エアコンを切るぞ!」
えっ、正気ですか? 社員全員が凍りつく中、部長は本当にスイッチを切ってしまいました。窓を開けても入ってくるのは熱風だけ。
ものの数分で室内はサウナ状態です。 私は汗でメイクがドロドロ、隣の同僚はシャツが肌に張り付いて不快そう。パソコンの排熱も相まって、頭がぼーっとして仕事どころではありません。
「暑い……無理……」
誰かが小さな声で呟きましたが、部長は「我慢が足りん! 昔はクーラーなんてなかった!」と聞く耳を持ちません。熱中症で誰か倒れるんじゃないか、そう思った矢先でした。
顔面蒼白の逆転劇
普段はおとなしい若手社員の男性が、手を挙げて淡々と言い放ったのです。
「部長、このフロアの空調を切ると、奥のサーバールームの冷却も止まるってご存知ですよね?」
部長は「は?」と間の抜けた顔をしました。 彼は続けて、決定的な一言を口にします。
「この暑さだと、サーバーが自動停止しますよ。ちなみ先月のデータ、まだバックアップ取ってないらしいですけど……飛びますかね? 顧客データ」
その瞬間、部長の顔から一気に血の気が引いていくのが分かりました。
「な、なんでそれを早く言わないんだーーッ!!」
部長は悲鳴を上げながら、慌ててエアコンを「強」で再起動。 再稼働したエアコンの風よりも、真っ青になって震える部長の姿の方が、私たちにはよっぽど涼しく感じられました。
結局、その日以降、エアコンが切られることは二度とありませんでした。経費削減も大切ですが、もっと大切なものを失いかけた部長。少しは懲りてくれたと信じたいですね。
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※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。
※本コンテンツのテキストの一部は、生成AIを利用して制作しています。
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