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彼氏「もう会うのやめよう」LINEで突然の絶縁宣言。理由を聞いても無視。その後偶然再開…【短編小説】
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元彼からの突然のLINE
ピコン、とスマホが鳴ったのは、仕事が終わり、夕食の準備をしていた時でした。
画面に表示されたのは、付き合って2年になる彼からのLINE。
「もう会うのやめよう」
たった一言。
絵文字も、スタンプもありません。 心臓がどくん、と音を立てたのを覚えています。
「どういうこと?」「何かあったの?」
慌ててメッセージを送りました。電話もかけました。 けれど、返信は一切なし。
既読はつくのに、何も。 昨日まで「今週末、楽しみだね」と笑い合っていたのに。
理由がわからないまま、私達の関係は一方的に、そして唐突に終わりました。
それから半年が過ぎました。
最初の数ヶ月は、怒りと悲しみでぐちゃぐちゃでした。共通の友人にそれとなく聞いても、誰も理由を知りません。
(もう、いいか)
そうやって、無理やり心の整理をつけ始めたのは、季節がすっかり変わった頃です。
偶然の再会
ある土曜日の午後。
友人と会うために、駅の改札に向かっていました。
その時、ふと視線を感じて顔を上げると、彼が立っていたのです。
少し痩せた…? 以前よりずっと疲れたような顔をしていました。
彼も私に気づき、息をのんだのが分かりました。 時が止まったようでした。
先に口を開いたのは、彼でした。 「…久しぶり」 「…うん」
今しかない。あの時の理由を聞かなければ。 「どうして、あの時、何も言わずに…」
私の言葉に、彼は目を伏せ、重い口を開きました。
「…あの頃、仕事で取り返しのつかない失敗をしたんだ」
「え…」
「多額の借金を背負うことになって…。もう、君を幸せにできないと思った」
彼は絞り出すように続けました。
「君を巻き込みたくなかった。合わせる顔がなかった。だから…あんな形でしか、終わらせられなかったんだ」
「身勝手なのは、わかってる。でも、本当に、ごめん」
そう言うと、彼は深く、深く頭を下げました。
そして、顔を上げないまま、足早に私の横を通り過ぎて行きました。
私は、彼を呼び止めることができませんでした。
半年間ずっと知りたかった理由。
それは、あまりにも一方的で、苦しいものでした。
でも、彼のあの絶望とも後悔ともつかない顔。
それを思い出して、もう彼を責める気にはなれない自分がいました。
本記事はフィクションです。物語の登場人物、団体、名称、および事件はすべて架空のものであり、実在のものとは一切関係ありません。
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※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。
※本コンテンツのテキストの一部は、生成AIを利用して制作しています。
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