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友人「アンタの結婚式、地味じゃない?」とバカにされた私。式当日、友人が固まったワケ【短編小説】

友人からの心ない一言
私と彼は、結婚式について「私たちらしさ」を一番大切にしたいと話していました。招待客は、本当に親しい家族と友人だけ。
豪華な披露宴よりも、みんなとゆっくり話せるアットホームな会にしたかったのです。
その話を、先日久しぶりに会った友人にしました。彼女は昔から派手なことが好きで、いつも流行の最先端を追いかけているようなタイプです。
「えー、なにそれ。レストランウェディング? ちょっと…アンタの結婚式、地味じゃない?」
彼女は、私が節約のために質素な式を挙げるんだとでも思ったのでしょう。
「アンタの人生一度きりの晴れ舞台なのに。まあ、アンタらしいっちゃらしいけどさ」
その嘲笑うような言い方に、私は少し傷つきました。人それぞれ価値観が違うのは分かっていますが、「地味」と一言で切り捨てられるのは悲しかったです。
でも、これが私たちの選んだカタチなのだから、と気持ちを切り替えました。
友人が凍りついた「彼の正体」
そして迎えた式当日。
例の友人も、もちろん招待しました。彼女は会場に着くなり、キョロキョロと周りを見渡し、小さくため息をついたのが分かりました。「やっぱり地味な式…」そんな心の声が聞こえてきそうでした。
でも、私にとっては理想通りの温かい空間です。ゲスト一人ひとりの顔がよく見えて、幸せな気持ちが込み上げてきました。
式が始まり、彼と私が入場し、誓いの言葉を述べました。そして、司会者による私たちの紹介が始まったその時です。 「新郎は、皆様もご存じのアプリ『△△』を開発した、株式会社□□の代表取締役でいらっしゃいます」 穏やかな口調で語られた彼の経歴。
その瞬間、友人の顔を見ました。
彼女は、目を大きく見開いて、口をパクパクさせながら固まっています。まさに「凍りついた」という表現がぴったりでした。
彼女が知っていた彼は、いつも私に寄り添ってくれる優しい「彼」でしかなかったのでしょう。彼女の価値観でいう「地味」な私たちが、まさかそんな(世間的に見れば)「派手」な背景を持っているとは思ってもみなかったに違いありません。
私たちは、彼の立場をひけらかすつもりも、豪華な式を挙げるつもりもありませんでした。ただ、大切な人たちに囲まれて、ささやかな幸せを誓いたかっただけ。
固まったままの友人のことはもう気にせず、私は隣に立つ彼とそっと微笑み合いました。
本記事はフィクションです。物語の登場人物、団体、名称、および事件はすべて架空のものであり、実在のものとは一切関係ありません。
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※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。
※本コンテンツのテキストの一部は、生成AIを利用して制作しています。
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