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「そのマグカップ、絶対使っちゃダメ」青ざめた顔で叫ぶ夫。後日、こっそり使って気付いた事実【短編小説】

そのマグカップ絶対使っちゃダメ青ざめた顔で叫ぶ夫後日こっそり使って気付いた事実短編小説

なぜ?使ってはいけない理由

夫は観葉植物を育てるのが趣味で、私はコーヒーが大好きです。

ある日、食器棚の奥を整理していると、使ったことのないきれいな青いマグカップを見つけました。
シンプルですが、手にしっくりとなじむ素敵なデザインです。

「あら、いいじゃない。これ使おう」

私はそれを丁寧に洗い、お気に入りの豆でコーヒーを淹れようとしました。

その時です。

リビングにいた夫が、キッチンを覗き込み、血相を変えて走ってきました。
「わっ! な、何してるの!?」
「え? コーヒー飲もうと思って」
「だめだ! そのマグカップ、絶対使っちゃダメ!」
夫は、見たこともないほど真っ青な顔で叫びました。

あっけにとられる私から、夫は荒っぽくマグカップを奪い取ると、シンクに置きました。
「どうしてそんなに慌てるの? お気に入りだった?」
「いや…そういうんじゃなくて…。いいから! これは、その…ダメなんだ」 理由を尋ねても、夫は「ちょっと別のことに使ってたから」と、ひどく歯切れが悪いのです。

こっそり見てみると

それから数日後。
夫は朝から外出していました。
私は、あのマグカップのことが気になって仕方がありませんでした。
あんなに慌てるなんて、よっぽどの理由があるはずです。
「絶対使うな」と言われると、逆に確かめてみたくなるのが人の性(さが)というもので…。

私は食器棚の奥から、そっとあの青いカップを取り出しました。
見た目は本当に、ただのきれいなマグカップです。

でも。

鼻を近づけた瞬間、思わず「うっ…!」と声を漏らしました。
ツンと鼻につく、薬品と土が混じったような、すっぱい変な匂い。
まさかと思い、カップの底を光にかざしてみると、うっすらと緑色のシミのようなものがこびりついています。

そこで、すべてを察しました。
ベランダにある、夫の観葉植物コーナー。
そこに置いてある、緑色の液体の入ったボトル…。

(あれだ! 肥料を溶かすのに使ってたんだ…!)

夫が青ざめた理由がようやく分かりました。
あれは「大事なものだから使うな」ではなく、「危ないものだから口に入れるな」という悲鳴だったのです。

私はそっとマグカップを洗い、元の場所(食器棚の奥)ではなく、ベランダの隅にある夫の園芸用品入れに突き返しておきました。
コーヒーを淹れる、その直前で気づいて本当によかったです。
ただ、できれば食器棚には置かないでほしいですね…

 

本記事はフィクションです。物語の登場人物、団体、名称、および事件はすべて架空のものであり、実在のものとは一切関係ありません。

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※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。
※本コンテンツのテキストの一部は、生成AIを利用して制作しています。

 

 

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