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寝る前に読まないで “真夜中の来客”が私にだけ見せたものとは

「ピンポーン…」
深夜2時。
インターホンが鳴りました。
寝室の中でぼんやりしていた私は、寝ぼけながらもスマホのモニターを確認しました。
そこには、誰も映っていない玄関が。
その“音”は、私だけに聞こえた
引っ越して3ヶ月。
新築の1LDKでの一人暮らしは快適で、夜も静かで落ち着いて眠れる環境でした。
でも、その日はなぜか眠れず、ベッドでスマホをいじっていたときのこと。
「ピンポーン……」
え? インターホン?
こんな時間に?
玄関のモニターを確認しても、誰もいない。
画面には静まり返った共用廊下だけが映っていました。
空耳かと思い、モニターを閉じたその数秒後──
「カチャ…」
玄関のドアノブが、回されたのです。
鍵は閉めた。けれど“何か”が入ってきた
ドアのチェーンはつけていました。
だからすぐには開かない。
けれど、カチャカチャとノブを回す音は数回続き、それがピタリと止んだあと……なぜか、部屋の空気が変わった気がしました。
冷房もつけていないのに、足元が急に冷える。
押し入れの中から、カタ……と音がしました。
私は震えながら、スマホを握りしめたまま一歩も動けずにいました。
“あの子、誰?”
翌朝、隣に住む親子連れのお母さんとすれ違ったとき、彼女がふとこんなことを言いました。
「昨日の夜、ドアの前に女の子、いましたよね?
白いワンピースの……あれ、もしかして妹さんとか?」
妹なんていないし、昨日はもちろん来客もいません。
その瞬間、ゾッとする寒気が背中を走りました。
私の部屋の前に、誰かいた──。
ドアに残されていた“手形”
不安に駆られた私は、その日の夜、玄関ドアをじっくりと確認しました。
すると、目の高さより少し下に、うっすらと小さな手形が残っていたのです。
それは、子どもが窓に手をついたときのような、湿った跡。
拭いても落ちないその跡は、まるで「また来るね」と言っているようでした。
あなたのインターホン、夜中に鳴っていませんか?
今も、月に一度くらい、夜中の“ピンポーン”が鳴ることがあります。
もう怖くて、モニターも確認していません。
でも、もしかしたら……
また“あの子”が来ているのかもしれません。
静かに、静かに、ドアの前に立って。
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