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「これよかったらお裾分け」家庭栽培の野菜を分けてくれるママ友。その優しさの理由を知り恐怖【短編小説】
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本記事はフィクションです。物語の登場人物、団体、名称、および事件はすべて架空のものであり、実在のものとは一切関係ありません。
ママ友からのお裾分け
「これよかったらお裾分け、うちの庭で採れたばかりなの」 幼稚園の送り迎えで顔を合わせる彼女は、いつも穏やかな笑顔でそう言って、ずっしりと重い紙袋を差し出してくれます。
彼女はいわゆる「デキるママ」でした。
身なりは清潔感があり、家事も育児も完璧。
そんな彼女が趣味で始めたという家庭菜園の野菜は、最初は本当にありがたい贈り物でした。
しかし、異変に気づいたのは一ヶ月ほど経った頃です。
表面は綺麗に見えるのに、切ってみると中が真っ黒に腐っているジャガイモ。
袋の底に虫が何匹も這い出しているキャベツ。
「家庭栽培だし、傷みやすいのかな」と自分に言い聞かせていましたが、ある日の夕方、公園の裏で彼女が別のママ友と笑いながら話しているのを聞いてしまったのです。
「生ゴミを捨てるのって、結構手間じゃない?だから腐った野菜は全部、あの人に『お裾分け』って渡してるの。無料で処分できて感謝までされるなんて、頭いいでしょ?」 彼女の冷酷な笑い声に、私は全身の血が引くのを感じました。
そこで私は、ただ泣き寝入りするのをやめました。
いただいた物は…
翌日、彼女がまた「お裾分け」という名のゴミを差し出してきた時のことです。
「いつもありがとうございます。実は今日、お礼にこれを。家庭菜園に詳しいあなたなら、価値がわかると思って!」 私は満面の笑みで、あえて透明な袋に入れた「あるもの」を差し出しました。
それは、これまで彼女から受け取った腐った野菜たちを、さらにドロドロに腐らせたものです。
「これ、あなたがくれたお野菜ですよ。とってもいい具合に腐ったので、あなたの素晴らしいお庭の『肥料』にぴったりだと思って!ゴミ袋代も浮くし、再利用できるなんて素敵でしょ?」
周りには他のママ友たちも集まっていました。
彼女は顔を真っ赤にし、震える手でその袋を受け取るしかありませんでした。
「あ、それと、これからは腐ったものは遠慮なく自分でゴミに出してくださいね。我が家はゴミ箱じゃないので」と冷たく言い放ちました。
それ以来、彼女からお裾分けが届くことは二度とありません。彼女は他のママ友たちからも距離を置かれるようになり、今では静かに幼稚園の隅を歩いています。私の心は、あの大根のようにスッキリと晴れ渡っています。
※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。
※本コンテンツのテキストの一部は、生成AIを利用して制作しています。
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