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「男の育休なんて遊びだろ!却下」と申請書を破り捨てる課長。だが、抜き打ち視察でバレた結果【短編小説】

本記事はフィクションです。物語の登場人物、団体、名称、および事件はすべて架空のものであり、実在のものとは一切関係ありません。
申請書を破り捨てた上司
これは、第一子が生まれる少し前の、私の忘れられない体験です。
妻の妊娠が分かったとき、私は強く決意しました。
「絶対に育休を取って、一番大変な時期の妻を支えよう」と。そのために、私は半年も前から詳細な業務マニュアルを作成し、私が不在でも部署が回るよう、完璧な引き継ぎ準備を整えてきました。
同僚たちも「戻ってくるのを待ってるよ」と応援してくれており、まさかあんな事態になるとは夢にも思っていませんでした。
あの日、私は意を決して課長のデスクに向かいました。しかし、申請書を出した瞬間、課長の表情が険しく歪んだのです。
「男が育休だと? お前、頭は大丈夫か?」
耳を疑いました。私がこれは正当な権利であり、準備も万端だと主張しても、課長は全く聞く耳を持ちません。
「男の育休なんて遊びだろ!却下。 育児なんて女の仕事だろ。楽して金をもらおうなんて根性が気に入らん!」
あろうことか、課長は私の目の前で、時間をかけて書いた申請書をビリビリに破り捨てたのです。
「却下だ、却下! 二度と俺の前にこんな紙切れを持ってくるな!」
フロア中に響き渡る怒鳴り声。同僚たちは気まずそうに目を伏せ、私はあまりの理不尽さと悔しさで、震える拳を握りしめることしかできませんでした。
諦めかけたその時、まさかの人物が
しかし、私は家族のために諦めませんでした。数日後、再発行した申請書を手に、再び課長のもとへ向かいました。
案の定、課長は顔を真っ赤にして立ち上がりました。
「お前もしつこいな! 男が家でゴロゴロするのが仕事かと言ってるんだ!」
その時です。
「……聞こえたぞ。育児を『遊び』と言い放つその感性、管理職として致命的だな」
凛とした、よく通る声が背後から響きました。振り返ると、そこには抜き打ち視察で訪れていた社長の姿がありました。
課長は「しゃ、社長!?」と裏返った声を上げ、その場に凍りつきました。社長は私の手にある申請書を見ると、静かに、しかし威厳たっぷりに告げました。
「家庭すら大切にできない人間に、良い仕事などできるはずがない。古い価値観を押し付け、社員のやる気を削ぐような管理職は、我が社には不要だ」
その一言で、形勢は完全に逆転しました。顔面蒼白になった課長は、そのまま別室へ呼び出され、後日、部下のいない閑職へと異動になりました。
おかげで私は無事に育休を取得でき、今は日々成長する我が子と向き合う幸せな時間を過ごしています。
あの時の社長の一言と、スカッとする結末は、一生忘れることができません。
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※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。
※本コンテンツのテキストの一部は、生成AIを利用して制作しています。
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