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「結婚式とか金の無駄!やらないよ!」と否定してた彼が、式を開きたくない本当の理由。実は…【短編小説】

結婚式とか金の無駄やらないよと否定してた彼が式を開きたくない本当の理由実は短編小説

結婚式を頑なに拒否する彼

「結婚式とか金の無駄!やらないよ!」と彼が言うたびに、私は曖昧に笑って頷いていました。

結婚が決まり、二人での生活は順調そのもの。彼と一緒にいられるなら、それだけで本当に幸せでした。

だから、彼がそう言うなら、と。豪華な結婚式への憧れが全くなかったわけではありませんが、それよりもこれからの生活のほうが大切だと思っていました。

でも、私の友人が結婚式を挙げるたびに、幸せそうな写真が送られてくるたびに、心のどこかがチクリと痛みました。

「ねえ、やっぱり写真だけでも撮らない?」と、ある日勇気を出して聞いてみたんです。すると彼は、いつもより少し強い口調で「だから、そういう見栄は必要ないって言ってるだろ」と。

彼のその頑なな態度に、私は(お金のことじゃない…?)と感じ始めました。あんなに優しい彼が、どうして結婚式のことになると、こんなにも冷たくなってしまうんだろう。

もしかして、私との結婚自体を後悔している…? そんな不安が胸をよぎり、どうしようもなく寂しくなったのを覚えています。

彼の家族の過去

そんなモヤモヤを抱えていたある週末、彼の実家の片付けを手伝っていた時のことです。押し入れの奥から、分厚いアルバムが出てきました。

ホコリを払って開いてみると、そこにはタキシードとウェディングドレス姿のご両親が写っていました。とても盛大で、幸せそうな結婚式の写真。

でも、私は彼から「両親は俺が小さい頃に離婚した」としか聞いていませんでした。

その夜、彼にアルバムの写真のことを尋ねてみました。彼は一瞬、とても悲しそうな顔をして、それから重い口を開いてくれました。 「あの結婚式が…家族がバラバラになるきっかけだったんだ」

彼の話では、ご両親は親戚の期待もあって盛大な式を挙げたそうです。でも、その費用や準備をめぐって両家の親戚同士が対立。

式が終わった後も、お金のことで揉め事が絶えず、それが原因でご両親の仲も険悪になっていった…。「あんな思いをするくらいなら、やらない方がいい。君にも、そんな思いをさせたくない」。

「金の無駄」という言葉は、彼が私を守るために選んだ、不器用な精一杯の言葉だったのです。

私たちはその後、何度も話し合いました。そして、二人きりで市役所に婚姻届を出し、その足で、ちょっと良いレストランで食事をしました。

豪華なドレスも、大勢の招待客もいませんでしたが、目の前で「美味しいね」と笑う彼の顔は、私が今まで見たどの顔よりも幸せそうで、私も心から幸せだと思いました。

 

本記事はフィクションです。物語の登場人物、団体、名称、および事件はすべて架空のものであり、実在のものとは一切関係ありません。

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※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。
※本コンテンツのテキストの一部は、生成AIを利用して制作しています。

 

 

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