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「家族以外知らないはずなのに…」謎の番号から送られてきた祝福のメッセージ。その正体とは?【短編小説】

幸せな私に届いた、謎のメッセージ
私の名前は高橋 美咲(たかはし みさき)です。
昨日、長年お付き合いしてきた恋人の桜井 健一(さくらい けんいち)さんから、ついにプロポーズを受けました。
夢みたいで、本当に嬉しくて。
その日の夜、私と健一さんは、お互いの両親にだけ、電話で報告しました。
もちろんSNSには書いていませんし、一番親しい友人にすら、まだ話していない、二人と両家だけの秘密です。
それなのにです。
今日の昼休み、会社のデスクでスマホが静かに震えました。
登録していない、見知らぬ番号からのメッセージです。
『美咲さん、ご結婚おめでとうございます。末永くお幸せに。』
一瞬で血の気が引くのを感じました。
(え? なんで? 家族しか知らないはずなのに…)
頭が真っ白になりました。 健一さんが誰かに漏らした?
いいえ、彼はそういう軽率な人ではありません。まさか、実家の母が、親戚中に言いふらしてしまったとか…?
心臓がバクバクと鳴るのを感じながら、私は震える指で返信しました。
「ありがとうございます。…大変失礼ですが、どちら様でしょうか?」
差出人の正体とは
すぐに既読がつきました。
『ああ、ごめんなさい。名乗るのが遅れました。隣の部署の、田中です。』
田中さん? ああ、あのいつも物静かな、田中 聡美(たなか さとみ)さんのことでしょうか。でも、なぜ彼女が? 接点なんてほとんどないのに。
「田中さん? どうして、私が結婚することを…?」
『ごめんなさい、驚かせちゃったわよね。昨日、会社の帰りに偶然、美咲さんが電話しているのを見かけてしまって。』 『あまりに幸せそうに「お母さん、私、結婚するの」って話しているのが聞こえて…。つい、お祝いを言いたくなって。本当におめでとうございます。』
(あ……!) 思い出しました。 昨日、会社を出たすぐの歩道で、嬉しさがこらえきれず、母に電話していました。
周りをまったく気にしていなかったのです。
「そうだったんですね…! ありがとうございます!」
謎のメッセージの正体は、偶然の「目撃者」でした。
秘密がどこかから漏れたわけではなかったのです。
私はホッと胸をなでおろし、少し恥ずかしくなりながらも、改めて幸せを噛み締めました。
本記事はフィクションです。物語の登場人物、団体、名称、および事件はすべて架空のものであり、実在のものとは一切関係ありません。
※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。
※本コンテンツのテキストの一部は、生成AIを利用して制作しています。
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