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ペット禁止のマンションで犬を飼う住人。臨時総会で住人が追い詰められ発覚した意外な事実とは【短編小説】

ペット禁止のマンションで犬を飼う住人臨時総会で住人が追い詰められ発覚した意外な事実とは短編小説

響き渡る鳴き声と住民の苦悩

私が住んでいるマンションは、築年数こそ古いものの、住人同士の仲が良く、とても住みやすい場所でした。
たった一つの問題、隣に住む中村さんの存在を除いては。

このマンションは、規約で「ペットの飼育は一切禁止」と明確に定められています。
にもかかわらず、中村さんの部屋からは、時々「クゥーン」という可愛らしい、しかし規約違反の鳴き声が聞こえてくるのです。

私だけでなく、他の階の住人からも「犬の鳴き声が聞こえる」という声が上がり始め、問題は管理組合で取り上げられることになりました。

しかし、中村さんは「飼っていません。気のせいじゃないですか?」の一点張り。
共用廊下で見つかった犬の毛を見せても、「うちのではありません」と、しらを切り通すばかりでした。証拠がないため、私たちもそれ以上強くは言えず、もどかしい日々が続きました。

中村さんの態度は日に日に横柄になり、会えば睨みつけてくる始末。
マンションの穏やかだった空気は、すっかり険悪なものになってしまいました。

暴かれた「決定的証拠」

事態が大きく動いたのは、先日開かれた臨時総会でのことでした。議題はもちろん、中村さんのペット問題です。

案の定、中村さんは「言いがかりはやめてください!」と声を荒げ、議論は平行線をたどるばかり。その重苦しい空気を破ったのは、理事長の佐藤さんでした。

「中村さん、先日、マンション全体の防災設備の一斉点検がありましたよね。その際、業者の方がお部屋のバルコニーで気になるものを見つけたと報告がありまして」

佐藤さんが静かにそう言うと、プロジェクターに一枚の写真が映し出されました。
そこに写っていたのは、まぎれもない犬小屋とワンちゃん。
誰もが息をのみました。観念したかのようにうつむく中村さん。しかし、驚きの結末はこれだけではなかったのです。

佐藤さんは続けます。

「そして、その写真に写っていたワンちゃんですが…どうやら数ヶ月前から私の親戚が探していた迷子犬のようです」

なんと、中村さんはペット禁止のこのマンションで、その迷子犬を飼っていたのです。
規約違反という決定的な事実を前に、中村さんは顔面蒼白でした。

後日、中村さんは引っ越し、ワンちゃんは無事に佐藤さんの親戚の元へと帰っていきました。マンションには、ようやく以前の平穏が戻ってきたのです。

本記事はフィクションです。物語の登場人物、団体、名称、および事件はすべて架空のものであり、実在のものとは一切関係ありません。

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※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。
※本コンテンツのテキストの一部は、生成AIを利用して制作しています。

 

 

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