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『姑息』を「卑怯」と解釈するのは間違い? 漢字の成り立ちに隠された、ずるさとは無関係な「切実すぎる本来の意味」とは 

『姑息』を「卑怯」と解釈するのは間違い?漢字の成り立ちに隠された、ずるさとは無関係な「切実すぎる本来の意味」とは 

『姑息』を「卑怯」と解釈するのは間違い? 漢字の成り立ちに隠された、ずるさとは無関係な「切実すぎる本来の意味」とは 

 

「あいつは姑息な手ばかり使う……」

そんな風に、卑怯でずる賢いライバルを非難する時にこの言葉を選んでいませんか?

実は『姑息』という言葉、本来の成り立ちを辿ると「卑怯」とは全く異なる意味が隠されています。

言葉のベールを一枚剥がして、その切実な正体を覗いてみましょう。

漢字が語る「一時しのぎ」の切実な正体

「姑息」という二文字を分解してみると、答えはすぐに分かります。

「姑」→ しばらく
「息」→ 休む
合わせると→「しばらくの間、休む」=一時の間に合わせ

つまり、姑息な手段とは、卑怯な企みではなく「その場しのぎの応急処置」を指す言葉なのです。

例えるなら、船が浸水したときに、とりあえず手近な布で穴を塞ぐような行為です。

それは根本的な修理(抜本的な対策)ではありませんが、その瞬間を生き延びるためには不可欠な行動。

そこに「ずるさ」があるのではなく、あるのは「今はこれしかできない」という、余裕のなさと切実さです。

それなのに、いつの間にか「姑息=正々堂々としていない=卑怯」というイメージが定着してしまいました。

これは、根本的な解決から逃げている姿勢を「ずるい」と解釈してしまったバイアスが生んだ誤解なのです。

「卑怯者」と断じる前に、相手の「息切れ」に気づく

実際、文化庁の「国語に関する世論調査」では、「姑息な手段」を「ひきょうな」という意味で使う人が70%以上にのぼるという結果も出ています。

誤用が広まりすぎた結果、近年は辞書でも「ひきょうなさま」という意味が補足として記載されるようになりました。

それでも、言葉の本来の成り立ちを知っておくことは、相手の状況を正しく読み解く上で大切なことではないでしょうか。

例えば、誰かが場当たり的な言い訳をしたとしましょう。それを「姑息な奴だ」と切り捨ててしまえば、ただの卑怯者として処理されて終わります。

しかし、本来の意味である「一時しのぎ」だと捉え直してみるとどうでしょうか。

「この人は今、根本的な解決策を考える余裕がないほど追い詰められているのではないか?」

「まずは一息つかせて、その後に立て直しを促すべきではないか?」

言葉を正しく理解することは、相手の置かれた「状況」を正確に把握することに繋がります。

参考:コトバンク「姑息」

まとめ:言葉の「裏側」にある状況を読み解く

「姑息」の裏側にあったのは、卑怯さではなく「余裕のなさ」でした。

次に誰かの行動を「姑息だ」と感じたとき、少しだけ立ち止まってみてください。

もしかしたらその人は、悪意があるのではなく、ただ今この瞬間を乗り越えるのに精一杯なだけかもしれません。

言葉の意味を一つ知るだけで、人への見方がほんの少し、やわらかくなることがあります。

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GLAM Entame Editorial

編集部

エンタメやカルチャーを入り口に、今を生きる大人の感性や知的好奇心を刺激する編集部チームです。話題のニュースやトレンド、SNSで広がるカルチャーから、思わず考えたくなる大人の常識クイズまで。楽しみながら学び、視野を広げられるコンテンツを通して、日常にちょっとした発見や会話のきっかけを届けています。ただ消費するだけのエンタメではなく、知ること・考えること・共有することを大切に。大人だからこそ楽しめるポップカルチャーを、発信しています。

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