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「これで『私の』プレゼン資料はバッチリよ」と人の仕事を自分の手柄にする同僚。しかし、無口な上司が会議で告げた真実とは

「これで『私の』プレゼン資料はバッチリよ」と人の仕事を自分の手柄にする同僚。しかし、無口な上司が会議で告げた真実とは

いつも「おいしいところ」を持っていかれる

私の職場には、他人の成果をさも「自分の功績」のように振る舞う、やっかいな同僚がいます。

「ねえ、お願いしてた集計作業、もう終わってる?」

「はい。ご指示いただいた内容に加えて、過去5年分の推移も分析して添付しました」

「ご苦労さま!さすが私が見込んだだけあるわね。これで『私の』プレゼン資料はバッチリよ」

私が何時間もかけて精査したデータなのに、上司に報告する際の彼女は、まるで自分が全てを取り仕切ったような顔をします。

「このリサーチ、私が連日残業して仕上げたんですよ!」

悪びれもせずに言い放つ彼女を見るたび、胸の奥に鉛のような重い不満が溜まっていくのを感じます。

しかし、ここで私が「それは私の仕事です」と噛み付いてしまえば、チームの和を乱してしまう。波風を立てるのが怖い私は、いつも曖昧に笑ってやり過ごすしかありませんでした。

報われない徒労感に、毎晩のように胃薬を飲む日々です。

沈黙を破った、上司の思いがけない一言

そして迎えた、部署全体が参加する定例会議。議題は、今まさに佳境を迎えている大型プロジェクトについてでした。

「プロジェクトも無事に軌道に乗りましたね。私が立ち上げから奔走してリサーチした甲斐がありました!」

同僚はいつものように、自分の成果を声高にアピールします。ああ、また私の積み重ねた努力が、彼女の華々しい手柄として上書きされていく……。

そう諦め、手元の資料に目を落としたその瞬間でした。

「ああ、現在の進み具合は非常に評価できる」

普段は必要最低限のことしか口にしない上司が、静かな、しかし通る声で口を開きました。

「だが、一番重要なことを忘れては困る。この企画の根幹となるデータを集め、一番最初にベースを整えてくれたのは……そこにいる彼女だ」

上司の真っ直ぐな視線が、私を射抜いていました。

「……えっ?私、ですか?」

「そうだ。君の地道な裏付け作業と緻密な分析がなければ、そもそもこのプロジェクトは動き出していなかった。本当に感謝している。よくやってくれたね」

会議室の空気が、ピンと張り詰めました。

ハッとして隣を見ると、さっきまで得意満面だった同僚の顔からサァッと血の気が引いています。あからさまに視線を泳がせ、すっかり萎縮して小さくなっていました。

私は信じられない思いで、ただただ胸を熱くしていました。私からは何もアピールしていなかったのに、上司は裏方としての私の苦労を、ちゃんと見ていてくれたのです。

「……ありがとうございますっ!」

込み上げる思いで、返事をする声が思わず上ずってしまいました。

スポットライトが当たらなくても、誰も見ていないように思えても、私の小さな頑張りを正当に評価してくれる人は確かに存在したのです。

その事実が胸にすとんと落ちた途端、これまで私を苦しめていた鉛のような不満が、嘘のように溶けて消えていくのを感じました。

明日からの仕事は、もっと胸を張って取り組めそうです。

※GLAMが独自に実施したアンケートで集めた、40代・女性読者様の体験談をもとに記事化しています

※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。

PROFILE

GLAM Lifestyle Editorial

編集部

日々の暮らしや選択を通して生まれる気持ちの変化に目を向け、人生を自分らしく整えていくヒントを届ける編集部チームです。仕事や人間関係、暮らしの質、価値観の揺らぎ。さまざまなテーマを横断しながら、今の自分にとって心地よい選択とは何かを考え、無理のない距離感で情報を発信しています。ときには短編小説の力も借りながら、日常にそっと寄り添い、気持ちを軽くするようなライフスタイルコンテンツをお届けします。

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