Share
「この数字全然違うじゃない!」イライラすると態度が変わる先輩。だが、同僚が冷静に指摘をすると、空気が凍りついた

「この数字全然違うじゃない!」イライラすると態度が変わる先輩。だが、同僚が冷静に指摘をすると、空気が凍りついた
忙しくなると先輩の様子が変わる
普段は穏やかで、頼れる存在の先輩。
ところが、仕事が立て込んでくるとその表情は一変します。
「これ、まだ終わってないの?」
「前も言ったよね?何度手間をかけさせるのかな……」
なぜか私にだけ、周囲に聞こえるような強い口調で投げられる小言。
周りの同僚たちは気まずそうに視線をそらすばかりで、誰も助けてはくれません。
反論すれば火に油を注ぐだけ。私は毎日、トゲのある言葉をグッとこらえ、「すみません」と繰り返す日々を過ごしていました。
そんなある日、部署全体がピリついていた会議直前のことです。
先輩が私のデスクに歩み寄り、資料を叩くように指差しました。
「ちょっと、この数字全然違うじゃない!ちゃんと確認したの?」
静まり返ったフロアに響き渡る鋭い声。
一斉にこちらへ向く周囲の視線に、心臓が跳ね上がります。
震える手で内容を確認すると、ある事実に気づきました。
(……そんなはずはない。だって、このデータは……)
実は、資料の元になったのは数日前に先輩から渡されたファイル。
よく見ると、中身は去年の古いデータだったのです。
私のミスではありません。でも、威圧的な態度の先輩を前にすると、どうしても言葉が詰まってしまいます。
「……申し訳ありません。すぐに作り直します」
消え入りそうな声で謝る私に、先輩はさらに冷ややかな追い打ちをかけます。
「新人じゃないんだから。こういう基本的なところ、もっとしっかりしてくれない?」
同僚の救いの言葉
その時です。隣の席で作業をしていた同僚が、キーボードを叩く手を止め、静かに、けれどハッキリと口を開きました。
「それ、彼女のせいじゃないですよ。先輩が渡したデータ自体が去年のものでしたよね?」
一瞬で凍りつく空気。
先輩は、鳩が豆鉄砲を食ったような顔で固まっています。
「え……? あ、そう、だったかな……」
「そうですよ。私も横で見ていました。彼女は渡されたものを正確にまとめていただけです」
同僚の言葉に続くように、他のメンバーからも「あ、確かにあれは古いデータでしたね」「彼女は悪くないですよ」と、次々にフォローの声。
先輩はバツが悪そうに「……あぁ、そう。ごめん」とだけ呟き、足早に自分の席へ戻っていきました。
ずっと味方がいないと思っていた職場で、初めて感じた確かな安心感。
胸の奥につかえていた重い塊が、スッと溶けていくのがわかりました。
(……助かった。本当に、本当にありがとう!)
声には出せませんでしたが、心の中で同僚に何度も何度も拍手を送りました。
不思議なことに、その日を境に先輩が私を攻撃することはなくなりました。
理不尽なことに「違う」と言ってくれる誰かがいる。
それだけで、仕事に向かう足取りがこれほどまでに軽くなるのだと実感した出来事でした。
※GLAMが独自に実施したアンケートで集めた、30代・女性読者様の体験談をもとに記事化しています
※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。

GLAM Lifestyle Editorial
編集部
日々の暮らしや選択を通して生まれる気持ちの変化に目を向け、人生を自分らしく整えていくヒントを届ける編集部チームです。仕事や人間関係、暮らしの質、価値観の揺らぎ。さまざまなテーマを横断しながら、今の自分にとって心地よい選択とは何かを考え、無理のない距離感で情報を発信しています。ときには短編小説の力も借りながら、日常にそっと寄り添い、気持ちを軽くするようなライフスタイルコンテンツをお届けします。
Feature
特集記事

