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「君のこと、愛してるよ」夫からの珍しく甘い言葉。だが、続く一文に思わず笑ったワケ【短編小説】

本記事はフィクションです。物語の登場人物、団体、名称、および事件はすべて架空のものであり、実在のものとは一切関係ありません。
突然届いた、夫からの「愛の告白」
結婚生活も五年が過ぎると、新婚当時の初々しさはどこへやら。
日々の会話といえば
「今日の晩ご飯は何?」
「トイレットペーパーが切れたから買ってきて」といった、業務連絡のようなやり取りが中心になっていました。
お互いに空気のような存在になり、トキメキなんて言葉は辞書から消え去っていたのです。
そんなある日の午後、職場でデスクワークをしていた私のスマホが、机の上で「ブブッ」と短く震えました。
画面を覗き込むと、夫からのメッセージ。
普段はスタンプ一つで済ませるような彼から、珍しく文字だけの言葉が届いていました。
夫:「いつも感謝してる。改めて言うのは恥ずかしいけど……君のこと、愛してるよ」
それを見た瞬間、私は思わず指を止めて固まってしまいました。
普段は口下手で、記念日ですら「おめでとう」の一言で済ませる夫が、まさかの直球すぎる愛の告白。
「えっ、何……? 怖いんだけど!」 驚きとともに、心臓が少しだけ早く脈打ちます。
今日は結婚記念日でもないし、私の誕生日でもありません。
まさか、内緒で高い買い物でもしたのかしら?それとも、何か重大な隠し事?
「愛の告白」の理由
不安と期待が入り混じる中、返信を打とうとスマホを手に取ったその時、追いかけるようにして次のメッセージが画面に表示されました。
夫:「それで…謝らなければいけないことがあるんだ」
夫:「冷蔵庫の奥に隠してあった『高級プリン』を、僕がさっき全部食べちゃったことも、広い心で許してくれるよね?」
「……。」
私は思わず、静かな職場のデスクで肩を揺らして笑ってしまいました。
「愛してる」の安売りというか、なんという代償の大きさ。
私が自分へのご褒美として、並んでようやく手に入れた、あのプレミアムなプリン。
それを勝手に食べた罪悪感を、あろうことか「愛の言葉」で上書きしてチャラにしようとするなんて、あまりにも短絡的で彼らしいなと思ってしまったのです。
私は、笑いをこらえながらすぐに返信を打ちました。
私:「今日は仕事帰りに、同じものを三つ買ってきてね(怒)」
夫:「了解しました!三つと言わず、五つ買っていきます!本当にごめんなさい!」
既読がつく早さと、その必死な様子が目に浮かぶようで、また笑みがこぼれました。
甘い言葉の裏にはいつだって、ちょっとした「下心」や「お願い」が隠れているのが我が家流。
でも、そんな不器用で分かりやすいやり取りが、私たち夫婦にはちょうどいいのかもしれません。
※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。
※本コンテンツのテキストの一部は、生成AIを利用して制作しています。
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