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「割り勘で、多く食べたから多めにだして」と言うセコい彼氏。会計時の行動を見て別れを決意【短編小説】
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本記事はフィクションです。物語の登場人物、団体、名称、および事件はすべて架空のものであり、実在のものとは一切関係ありません。
セコイ彼氏
付き合って半年になる彼は、顔も性格も好みで、仕事もできる自慢の恋人でした。
ただ一つ、「度が過ぎる節約家」という点を除いては。
将来のための倹約なら尊敬できますが、彼の場合は単なる「ドケチ」。その本性が露呈し、私の恋心が完全に冷めきった、ある日の出来事をお話しします。
それは、私の誕生日に奮発して焼肉へ行った時のことでした。
「今日は好きなものを食べよう」という彼の言葉に甘え、私は少し高いお肉やデザートを注文しました。
美味しい料理にお酒も進み、最高の気分で食事を終えたのです。
しかし、店員さんがテーブルに伝票を置いていった瞬間、空気が一変しました。
彼は伝票とスマホの電卓を交互に見ながら、真顔でこう言ったのです。
「さっきの特上ロース、俺は1枚しか食べてないよね? 君が3枚食べたし、デザートも頼んだから、その分は計算して2000円多めに出してくれない?」
誕生日の、しかも楽しい食事の直後に、数百円単位の割り勘の計算。
あまりのセコさに、呆れるのを通り越して怒りが込み上げてきました。
こんな男に祝ってもらいたくもないし、これ以上この話を続けるのも恥ずかしい。
「……わかった。もう計算とか面倒くさいから、今日は私が全部払うよ」 私は吐き捨てるようにそう言い、伝票をひったくってレジへと向かいました。
彼は「え、いいの? 悪いね」なんて言いながら、悪びれる様子もなくついてきます。
レジでの信じられない行動
そして、私がレジでクレジットカードを出し、数万円の支払いを済ませようとした、その時でした。
彼は横からスッと手を伸ばし、店員さんに一枚のカードを差し出したのです。
「あ、支払いは彼女ですけど、ポイントだけこのカードにつけてください」
時が止まりました。
お金は一円も出さないけれど、高額な食事のポイントだけは自分のものにする。
その浅ましい根性と、店員さんの前で堂々とそれをやってのける神経に、生理的な嫌悪感が走りました。
店員さんも一瞬固まり、引きつった笑顔を浮かべています。
店を出た瞬間、私は彼に別れを告げました。
お金がないことよりも、その心の貧しさがどうしても許せなかったのです。
※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。
※本コンテンツのテキストの一部は、生成AIを利用して制作しています。
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