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「これ値引き漏れだよ」と商品を毎回持ってくる客。だが、怪しんだ店長が防犯カメラを見ると…【短編小説】

これ値引き漏れだよと商品を毎回持ってくる客だが怪しんだ店長が防犯カメラを見ると短編小説

本記事はフィクションです。物語の登場人物、団体、名称、および事件はすべて架空のものであり、実在のものとは一切関係ありません。

毎回、半額漏れを指摘する客

私がパートとして勤めている地元のスーパーマーケットは、夕方の6時を過ぎると戦場のように活気づきます。
お目当ては、店員が貼り歩く「半額シール」。

その時間帯になると、必ず現れる一人の男性客がいました。
彼はいつも、高価な国産牛肉やお刺身の盛り合わせをレジに持ってきては、こう言うのです。

「おい、これ半額シール貼り忘れてるよ。時間は過ぎてるんだから、早く半額にしてくれよ」

確かに時間は過ぎていますが、商品の鮮度を見ると、まだ新しそうに見えることもあります。
でも、私が「確認します」と言おうものなら、「客を疑うのか!」「さっさと打て!」と大声を出されるので、私はいつも怯えてしまい、言われるがまま手動で半額処理をしていました。

ある日のこと、またその男性がやってきました。
手には一パック三千円もする特選ステーキ肉。
「これも漏れてるよ」とふてぶてしくカウンターに置きます。

私が震える手でレジを操作しようとしたその時です。
「少々お待ちください」 普段は事務所にいる店長が、すっと私の横に立ちました。

「お客様、この商品は本当に半額対象の時間帯に、売り場に並んでいたものでしょうか?」
店長の鋭い視線に、男性は「当たり前だろ!店員が忘れたんだよ!」と怒鳴ります。
しかし、店長は動じず、「念のため、防犯カメラを確認させていただきました」と告げました。

事務所でモニターを確認してきたという店長の口から出たのは、衝撃の事実でした。

店長が突きつけた事実

「お客様、カメラにはっきりと映っていましたよ。あなたが3時間前の昼下がりに来店し、このお肉を洗剤売り場の棚の奥に隠している姿が」

そう、男性は新鮮な肉を、誰も買わないように別の売り場に隠し、半額の時間になってから回収してきていたのです。
売り場になかったのですから、店員がシールを貼れるはずもありません。

「これは『貼り忘れ』ではなく、意図的な業務妨害です。警察に連絡してもよろしいですか?」

店長の言葉を聞いた瞬間、男性は顔を真っ赤にして、何も言わずに商品を置いて逃げるように店を出て行きました。
それ以来、その男性が店に現れることはなくなりました。
毅然と対応してくれた店長には感謝しかありません。私もこれからは、おかしいと思ったことは勇気を出して報告しようと思います。

※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。
※本コンテンツのテキストの一部は、生成AIを利用して制作しています。

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