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夫「出張のお土産だよ」と渡された高級バッグ。中から出てきたレシートを見て、その場が凍りつく【短編小説】

夫出張のお土産だよと渡された高級バッグ中から出てきたレシートを見てその場が凍りつく短編小説

本記事はフィクションです。物語の登場人物、団体、名称、および事件はすべて架空のものであり、実在のものとは一切関係ありません。

出張から帰ってきた夫

「ただいま! 今回はちょっと長くて疲れちゃったよ」

1週間の出張から帰ってきた夫は、疲れた様子を見せつつも、どこか上機嫌でした。
玄関まで迎えに出た私に、「これ、寂しい思いをさせたお詫び」と、大きな紙袋を差し出してきました。

見るとそれは、私が以前から「いつか欲しいな」と憧れていた、海外高級ブランドのロゴが入った袋でした。
「えっ、嘘でしょう? こんな高いもの……」
「いいんだよ。今期はボーナスも良かったし、いつも感謝してるから」

リビングで箱を開けると、上品な革の香りと共に、美しいベージュのハンドバッグが現れました。
私は驚きと喜びで胸がいっぱいになり、「ありがとう! 一生大切にするね」と夫に抱きつきました。
夫も満足そうに私の頭を撫でてくれました。

幸せの絶頂だったのは、そこまでです。
バッグの中身を確認しようと手を入れた私の指先が、内ポケットに残された硬い紙に触れました。
「もう、レシートが入ったままじゃない。うっかり屋さんなんだから」

笑いながら取り出したその紙切れを見た瞬間、思考が停止しました。
そこに印字されていたのは、確かにこのバッグの商品名。
しかし、その横にある数量欄には『2』と記されていたのです。
さらに『ギフトラッピング代 2点』の文字。

「……ねえ、これ。どうして2個なの?」

私の震える声に、夫の動きがピタリと止まりました。
「え? あ、いや、それは……ほら、実家の母さんにもと思って!」 夫は明らかに動揺し、目が泳いでいます。
あのお義母さんが、こんな流行のブランドバッグを持つはずがありません。

浮気がバレた瞬間

その時でした。
テーブルの上に置いてあった夫のスマホが短く振動し、画面が明るくなりました。
ロック画面にポップアップ表示されたメッセージが、残酷な真実を告げました。

『今日はお疲れ様! バッグすっごく嬉しい♡ また早く会いたいな』

部屋の空気が、一瞬にして凍りつきました。
夫の顔からは血の気が引き、私は持っていたバッグを取り落としました。
「実家の母さん」なんて苦しい嘘をつかなくても、もう十分です。夫が買った「もう一つ」の行き先は、あまりにも明白でした。

この後、夫とは別れ多額の慰謝料を請求しました。

私の手元にあるこのバッグは、私への愛の証ではなく、浮気相手とお揃いで楽しむための、罪滅ぼしの道具でしかなかったのです。

※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。
※本コンテンツのテキストの一部は、生成AIを利用して制作しています。

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