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「あの新人、マジ使えねー」新人指導係の先輩が、新人を含むグループLINEに誤爆した悲劇…【短編小説】

本記事はフィクションです。物語の登場人物、団体、名称、および事件はすべて架空のものであり、実在のものとは一切関係ありません。
グループLINEに投下された衝撃の悪口
念願企業に入社して半年。
私は毎日、胃がキリキリするような思いで出社していました。原因は、私の教育係である「先輩」の存在です。
社内では「仕事ができて面倒見がいい」と評判の先輩ですが、私への態度は驚くほど冷淡でした。何か質問をすれば「自分で考えて」と突き放され、考えた結果を報告すれば「勝手なことしないで」と溜息をつかれる毎日。
「私が無能だからだ」と自分を責め、必死に食らいつこうとしていたある日のことです。
営業先から帰社する途中の電車内で、部署全員が参加しているグループLINEの通知が鳴りました。業務連絡かと思い、慌てて画面を開いた私は、そこに表示された文字列を見て血の気が引きました。
「あの新人、マジ使えねーw」
「さっきも資料のフォント違うし。教えるだけ時間の無駄だわー」
「誰か代わってくんない? ストレスで肌荒れそう」
おそらく先輩は、仲の良い同僚とのグループLINEに送るつもりが、誤って部署のグループLINEに投稿してしまったのでしょう。
私は震える指で、あえて即座に返信しました。ここで見なかったふりをするより、誠意を見せるべきだと思ったのです。
「ご迷惑をおかけして申し訳ありません。ご指摘いただいた資料の件、帰社次第すぐに修正いたします」
送信ボタンを押した後、「送信取り消し」が表示されましたが、もう手遅れです。
誤爆が招いた自業自得な結末
会社に戻ると、オフィスは異様な静けさに包まれていました。先輩は真っ青な顔でパソコンに向かっていましたが、その背中は小刻みに震えているようでした。
その後、部長が静かに席を立ち、先輩のデスクへ近づきました。
「君の本音が聞けてよかったよ。指導係の負担が大きすぎたようだね」
部長の言葉は穏やかでしたが、目は笑っていません。
「今すぐ会議室に来なさい」
その日を境に先輩は指導係を外され、他部署へ異動となりました。 新しい指導係の先輩はとても丁寧に教えてくれる方で、私はようやく仕事の楽しさを知ることができました。
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※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。
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